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2020.09.21

特許翻訳

どんなものが特許になるのか?-何でも特許になるわけではない-


時々、普段の会話の中で「これ、特許とれるかな」というやりとりが起こることがあります。しかし、大抵の場合、特許法の下では特許性がないと見なされる物であることが多いのです。

この記事では、日常会話に割り込んで、申請すれば何でも特許になるわけではないことを説明したいと思います。

1. 「発明」だけが特許になる

まず、特許を取るためには「発明」でなければいけません。日本の特許法では、発明は「自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のもの」とされています。ゲームのルールや、商品を売る方法は、自然法則とは見なされません。また、「発見」と「発明」の違いも明確にしておく必要があります。あなたが、新しい生物を発見したとしても、それは発明ではありませんし、特許権も与えられることはありません。

2. 特許になるための要件

日本の特許法では、発明の特許性には4つの要件があります。4つの要件に加えて、公序良俗に反するものであってはいけません。

  2.1 産業上の利用可能性

特許法における産業には、工業、農業、水産業、林業、鉱業、商業、サービス業が含まれます。発明はこれらの産業の発展のために利用できるものでなければいけません。

  2.2 新規性

諸外国も同じなのですが、日本でも特許は未だ存在していなかった新しい技術に与えられます。発明が、すでに一般に知られていたり、雑誌などで公開されていたりすると、特許は与えられません。 

  2.3 進歩性

特許を出願した時点で、その発明の技術分野の当業者が既存の技術をもとに容易に思いつくようなものであった場合、その発明は特許になりません。ただし、その発明に進歩性があるかどうかを簡単に判断することは出来ず、慎重な調査が必要となります。 

  2.4 先願主義

日本では、特許権の付与に関しては出願を基準としており、同じ内容の技術であれば、先に出願したほうに特許が与えられます。

 3. 特殊なルールと例外

  3.1 医療分野での発明

医療分野は上記の産業の中には含まれていませんでした。これは、倫理的な理由から、人間の診断や治療を特許権で制限するのは良くないとしているからです。しかし、薬や医療器機や製造方法は特許を取ることが出来ます。

  3.2 ソフトウェアに関する発明

ソフトウェアの特許性は議論が続いていますが、日本ではソフトウェアによる情報処理がハードウェア資源を用いて具体的に実現されていることを基準としているようです。

ハードウェアというのは、プロセッサ・コンピュータ・処理デバイスなどの用語で置き換えることができます。ソフトウェアの特許は、アメリカや欧州に比べると特許になりやすいと言えるかもしれません。

簡単に日本でどのようなものが特許になり得るかについて書いてきましたが、これは世界的に一致しているわけではありません。その為、特許明細書の翻訳の際には、用語の使用方法で工夫が必要なこともあります。トランスユーロでは、特許事務所での実務経験の長い翻訳者が多数在籍しており、出願の用途によって翻訳文を仕上げます

是非、一度トランスユーロの特許翻訳をお試し下さい。御見積は無料です。

 

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