日本で初めてスキーレッスンを行ったのはスイス人だった件

 

12月になって今年ももうあと僅かのところまでやってきました。

年末と言えば忘年会やクリスマスに加え、大掃除も控えていることから、何かとバタバタする時期ですよね?

また、気温も下がって、風邪を引かないように体調にも気を配る必要がありますので、冬はどちらかというと苦手な方も少なくはないと思います。

しかし、ウィンタースポーツを楽しむ人にとっては逆に待ち望んだ季節で、これからが本番であると感じているのではないでしょうか?

雪国であるスイスにおいてはスキーやスノーボードが国民的なスポーツと言えるほど人気で、冬が嫌いな人を含め、国民の殆どが恒例行事のように最低でも年に一回はゲレンデに足を運ぶのが普通です。

それに対して日本では地域差があるものの、ウィンタースポーツを一切しない割合が意外と高い印象を受けます。

生まれ育った場所が雪の降らない沖縄か積雪が数メートルにも及ぶ北海道かで、ウィンタースポーツとの関わり方にも大きな違いが生じるのは無理もありませんし、スポーツは個人で好き嫌いが分かれますが、競技人口がもう少し多くてもいいのではと感じます。

因みに、日本でスキーと言えば、日本において初めてスキーレッスンを行ったのはスイス人だったことをご存知でしたか?

この事実は今から100年以上も前の出来事で、教科書にも掲載されていないことから知らない方も多いと思いますので、今回はとあるスイス人も大きく関与している日本のスキーの歴史についてご説明させていただきます。

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世界各地に点在する小スイス

 

日本国内でもそうですが、世界各国を訪れると中華街を始め、別の国の人々が集結している場所があったりしますよね?

代表的なものとしてはアメリカのロサンゼルスにある日本人街「リトルトーキョー」(Little Tokyo)やニューヨークの「リトルイタリー」(Little Italy)などが挙げられますが、アメリカ以外にも同様な町やコミュニティがたくさん存在します。

そして、そのような集団を形成する人達といえばその人口の多さから中国人のイメージが強いものの、世界各地を旅してみると他の国の人や民族によるものも決して少なくありません。

とはいえ、皆様はどこかの国でスイス人が大勢在住する「スイス人街」があるとの情報を耳にしたことはありますか?

現在の情報社会であればそれらしき話題を聞いたことがあるという方がいても不思議ではないものの、噂すらないのが現状です。

しかし、詳しく調べてみるとそれらが全く存在しないわけではないことに気付き、実は世界の意外な所に「小さなスイス」があることが分かります。

したがって、今回はそんな想像もしない世界各地に点在する「小スイス」をご紹介いたします。

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スイスの知られざる衛星国時代

 

 スイスについてのイメージを聞かれると大概の人が思い浮かべるのは「永世中立国」ではないでしょうか?

これは教科書や観光ガイドを始め、スイスを採り上げる様々な媒体に加え、メディアで必ずと言っていいほど登場する単語であるだけでなく、スイス連邦が自ら世界に発信してきた代名詞であることから無理もありません。

また、永世中立国に付随して「反戦主義」や「紛争に一切関与しない」など色々な連想が独り歩きしたこともあって、スイスは「戦争をしたことがない国」とも称されています。

実際のところ、スイスはハプスブルク家からの独立を目指して幾度となく衝突を繰り返した他、長きにわたって各国に傭兵を派遣してヨーロッパの歴史に深く関わっていたものの、自国の国旗を掲げて他国と争ったことは一度もございません。

そんな喧嘩知らずで、どこかカッコよくも聞こえるスイスですが、実は過去に他国からの侵略を受け、国ごと乗っ取られた経験を持っていることをご存知でしたか?

この事実は世界史で語られるほど重大な出来事ではないため、スイスにそんな過去があったことを知らない方も多いと思います。

したがって、今回はスイスの意外と知られていない他国の統治下に置かれた衛星国時代についてご説明いたします。

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クリスマスマーケットの起源と歴史

 

オクトーバーフェストと並んで、いまや日本のあちこちで開催されているドイツ式のクリスマスマーケット。

ホットワインにソーセージ、木製のおもちゃ細工が売られていたり、クリスマスピラミッドが飾られていたりと、本場のクリスマスマーケットにかなり近い形で再現されているのではないでしょうか。

陰鬱な天気の続くドイツの冬に、光輝くクリスマスマーケットは大きな楽しみのひとつですが、長い歴史があります。

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オーストリアと君主制

Schmankerlさんのブログシリーズ『ちょっと気になるオーストリア』ですが、Schmankerlさんには今後はドイツ語で執筆していただくことなり、今回はその第1号のオリジナルドイツ語版を当アカデミーにて日本語に翻訳した翻訳文を掲載しております。あらかじめご了承くださいませ。なお、Schmankerlさんのオリジナルドイツ語版はこちらよりご覧いただけます

 

オーストリアは、皇帝がいなくなってから既に100年以上も経っていますが、今でも何らかの形で君主制時代の華やかさや絢爛さを残しています。特に、歴史的に帝室と深い関わりを持つウィーンのような都市では、君主制時代の霊のようなものを如実に感じることができます。

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スイス連邦の標語の起源となった人物ヴィンケルリート

 

かなり前になりますが、過去にスイス建国の英雄ヴィルヘルム・テル(Wilhelm Tell)をご紹介したことを覚えていますでしょうか?

その際にご説明したように、テルはスイスと言う国を設立した人物ではなく、ハプスブルク家からの独立を決意したアイトゲノッセンシャフト結成のきっかけを作ったとされている人です。

つまり、テルはスイスの建国に直接関与していませんし、そもそもスイスは長い時を経て数多くの人の犠牲と努力によって誕生したので、スイス史におけるキーパーソンのひとりに過ぎません。

そして、そのキーパーソンの中にはテル以上にハプスブルク家からの独立に貢献し、その存在なくしてはスイスの建国はありえなかったとされる人物がいます。

日本でその名前を耳にすることはまずありませんが、スイス人にとっては国民的英雄であるため、今回はそんなスイスを知る上で欠かせない存在とも言えるアルノルト・フォン・ヴィンケルリート(Arnold von Winkelried)をご紹介させていただきます。

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ドイツの中世祭り Mittelaltermarkt

 

欧米諸国、主に英米圏の各地で開催されている中世祭りをご存じですか?

英語圏では、ルネッサンス・フェア(Renaissance fair)、ドイツ語圏ではMittelaltermarktと呼ばれており、中世やルネッサンス期をモチーフにして当時を再現したお祭りのことを言います。

ドイツでは1980年代に始まり、2010年代のピーク時には国内で1000以上も開催されてきました。

日本でも戦国時代の武将にちなんだお祭りは津々浦々で開催されており、歴史をモチーフにした文化的イベントは世界中で親しまれています。

 

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アンバサダーの町と呼ばれる都市ソロトゥルン

 

過去に何度かにわたってスイスの名所を採り上げてきましたが、それらは何れもスイスを代表する都市であったことから、皆様も今更新しい話でもないと感じていたことでしょう。
しかし、いきなり観光ガイドにも掲載されていないような秘境から攻めていくと、逆にマニアックすぎると思われることを恐れたため、ある程度メジャーなものから始めてマイナーなものへと進もうと考えた次第です。

数えたところ、名所に関する記事は今回でかれこれ10回目となりますので、そろそろ著名でない場所に触れてもいい頃だと感じました。したがって、今回は個人的にとても好きで、スイスの穴場として是非皆様にも知っていただきたいソロトゥルン州(Kanton Solothurn)の州都であるソロトゥルン市をご紹介いたします。

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