不親切なウィーン人

「ウィーン人は不親切だ」という声を聞いた事がありますか?それとも実際にそう感じたご経験がありますか?私が日本とオーストリアの違いを最も実感するのは帰国の際に日本の飛行機からオーストリアの飛行機に乗り換える時です。オーストリアの飛行機に乗ったとたん、フライトアテンダントの態度がガラリと変わり、すぐに「あぁ、オーストリアに帰ってきたんだ!」という気持ちになります。オーストリアのフライトアテンダントが失礼だとは言いませんが、日本のフライトアテンダントのように親切ではありません。お客さんを面倒臭そうな表情で迎えて、目に見えて不機嫌になることもあります。もちろんいつもそうとは限らないのですけど、不親切さはウィーン人を象徴する特徴の一つです。

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言葉で男女共同参画社会へ

新型コロナウイルスが発生してから男女の役割に関する議論が非常に高まりました。オーストリアでは厳しいロックダウンが実施された影響で、多くの人が在宅ワークに従事し、学校が閉鎖されたため、家族全員が一日中、同じ屋根の下で一緒に過ごす時間が多くなりました。家庭内での男女の役割を比べてみると、家事から子供の世話に至るまで女性の方が大きな負担を担っています (Arbeiterkammer)。

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体重は何キロですか?~ヨーロッパとオーストリアの「肥満エピデミック」

皆さんは新年の抱負があるでしょうか?私の周りには新年早々に「ダイエットする!」と宣言した人が何人かいます。特にクリスマスと正月のご馳走の後で体重を戻さないといけないと思う人が多いのでしょう。ダイエットと体重はデリケートな話題ですね。オーストリアでは、たとえ仲の良い者同士でも体重については訊けません。何となく失礼な質問です。逆に、日本では他人の身体特徴について割と自由にコメントできるような気がします。私は、日本人と挨拶すると必ず、最近少し痩せたかとか太ったかとか、よく尋ねられます。これは挨拶の一部なのかもしれませんが、体重に関するスティグマ(差別や偏見)があるのは日本だけではありません。今回はこのちょっとデリケートなテーマについて少しお話しましょう。

 

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UNESCO無形文化遺産 ウィーンのカフェ

ウィーンのカフェ文化は日本の茶道と共通点が多いと思います。茶道は、ただお茶を飲む事だけではなく部屋の雰囲気から茶碗などの茶道具の形まで全てが茶道の要素ですね。茶道のほうが間違いなく淑やかですが、ウィーンの「カフェーハウス」(Kaffeehaus)も、飲食はただ一つの要素に過ぎず、カフェの雰囲気、家具、ウエイターなどもカフェーハウスを構成する重要な要素です。ウィーンのカフェ文化は、2011年にUNESCO無形文化遺産に登録されました。保護されているのはコーヒーの作り方や建物などではなくて、「カフェーハウスクルトゥーァ」(Kaffeehauskultur)つまりウィーンのカフェの文化です。

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スキー大国オーストリア

Wolfgang Ambrosというオーストリアのポップロックミュージシャンが1976年に発表した彼の代表作「Schifoan」という曲の中に「Schifoan is des Leiwandste, wos ma si nur vurstö’n kann♪」という歌詞があります。『スキーするのは想像できることの中で一番楽しいことさ』という意味で、オーストリア人のスキーに対する熱い想いを代弁しています。スキーはサッカーの次にオーストリアの国技だと言えます。でも正直に言うと、サッカーは人気があっても、他の国と比べてあまり強くありません。でもスキーは、実力の点でも世界最高であり、オーストリアの右に出る国はいないと言っても過言ではありません。

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オーストリアのコロナ禍の状況

新型コロナウイルスが発生してもうすぐ3年目に突入します。ニュースを読むとコロナ禍に対する対応は国ごとにそれぞれ異なることが判りますが、人々の実際の様子や生活状況などはなかなか想像しにくいです。私は新型コロナウイルスが発生して以来、オーストリアには帰らず、ずっと日本にいます。最近はオーストリアの状況についてニュースや家族の話を聞いて心配が募るばかりです。感染状況が収拾つかない状況になってきたというニュースが次々に舞い込んで来ます。2021年11月10日には検査陽性者数が1万人を超え、今後も増加が予想されるそうです。なぜオーストリアでは現在の第4波をしっかりと抑え込めなかったのか、それは初動の対応のまずさとオーストリア人のコロナに対する考え方に深く関係しているようです。今回の記事では、オーストリアにおけるコロナ禍の状況を新型コロナウイルス発生当初から振り返ってみたいと思います。

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オーストリアのお菓子

ヨーロッパのお菓子といえば、フランスやスイスやベルギーのお菓子、特にチョコレートが有名ですね。Birewegge さんが「チョコレート大国スイス」の記事でスイスのチョコレート文化を紹介しましたが、オーストリアのお菓子もスイスのチョコレートに決して引けを取らないと思いますので、今回はオーストリアのお菓子を紹介いたします。

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オーストリアの教育制度

オーストリアの学校では9月から新学期が始まりました。私は子どもの頃からこの時期がとても好きでした。季節が変わり、友人にまた会えて新しいノートとペンを買って、何か新しい事が始まるみたいなワクワクする気持ちが湧いてきます。日本の子どもたちも4月には、こんな気持ちになりますか?各国による学校教育制度には意外と大きな違いがあり、オーストリアと日本もそうなので、今回はオーストリアの教育制度をご紹介します。

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「今日は死体を掘り出すよ」? オーストリアのポップな音楽シーン

 

このブログでは、オーストリアドイツ語を紹介したいのですが、ブログで言葉について書くのはなかなか難しいです。以前Austriazismus記事でご説明したように、オーストリアのドイツ語とドイツのドイツ語には単語の違いがあります。そしてもう一つの大きな違いは発音です。しかしブログで発音をうまく伝える事は出来ませんね。ですので、今回はオーストリアの方言で歌っているアーティストをご紹介しますので、彼らの歌からドイツのドイツ語との発音の違いを分かっていただけたら嬉しいです。特にウィーンの方言を活かしているアーティストですので、ウイーンの発音が楽しめるはずです。

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オーストリアはヨーロッパでスーパーマーケットが一番多い国

私は外国に旅行した時、なんてスーパーマーケットが少ないんだろうと思った事がよくありました。

オーストリアが普通で、他の国がおかしいと思っていました。でも、しばらくしてそうではないと気づきました。他の国のスーパーが少ないわけではなくオーストリアのスーパーが異常に多いのです。実はオーストリは、ヨーロッパで一番スーパーマーケットの密度が高い国だそうです(Oe3)。現在、日本で暮らしている家の周りにはスーパーが3軒ありますが、一番近いスーパーでも自転車で20分くらいかかります。逆にウィーンに住んでいた時は、周りにスーパーが6軒あって一番遠い所でも歩いて15分かからなかったです。なので、ずっと日本はスーパーが少ない国というイメージがありました。但しオーストリアにはコンビニがないため、食品を販売する店舗の数は日本の方が多いかもしれませんが。

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