EU離脱後のイギリスへ
ドイツに住んでいると、お隣の国オランダやフランス、ポーランド等に車で気軽に行き来できてしまうのが魅力。
ただ島国イギリスは海を渡らないといけないため、かねてから「面倒くさそう」と思っていたのですが、うちの子供たちが「一度ロンドンに行きたい!」というので、学校の秋休み期間を利用して車でドイツからイギリスまで行ってきました!
厳しくなったイギリス入国
フランスのカレー(Calais)という港町から、毎日定期的にイギリスのドーバー港までフェリーが就航しており、距離的にわずか約34kmしか離れていないため、フランスからフェリーに乗船して約90分でイギリスに行けてしまいます。
意外と近いことに驚きです。
2020年にイギリスがEU離脱する前は、ドイツ人がイギリスへ入国するのは本当に簡単だったようですが、現在はチェックが結構厳しくなっていました。
もともとイギリスがEUから離脱したかった主な理由の一つが、「自分たちが国境をコントロールすることで、移民の数を減らす」ことだったので、厳しくなったのは仕方ないかなと。
フランスのカレー港で車をフェリーに積み込む前に、フランス側の出国審査とイギリス側の入国審査のダブルチェックを受けます。
車に乗ったままでもOKだったんですが、乗車メンバーを全員チェックされ(「他に誰も乗せてないよ~」)、トランクルームの中も検査官にみせないといけなかったり(「何も怪しいものは持っていないよ~」)厳重なチェックでした。
また今回はペットの犬のチャーリーも同伴だったため、イギリスへのペット持ち込み審査も受けました。
無事に出国・入国審査を通過したら、車でフェリーに乗ります。
このフェリーが想像していたよりもはるかに大きく、設備も充実していて驚きました。
レストラン、VIPルーム、免税店、両替所、ゲームルーム、さらにはペット同伴専用ラウンジまで揃っており、たった90分の船旅が短すぎると感じるほど。
ちなみにフランスのカレーから英仏海峡トンネルを利用してユーロスター鉄道でイギリスに入国する手段もあり、その場合はわずか30分でイギリスに行けてしまうのですが、値段も割高だし、しかも海底トンネルなので、せっかくの海の景色を楽しむことができません。
せっかくドーバー海峡を渡るのだから、船にして正解でした。
イギリスのドーバー港に到着すると、すでにフランスでイギリス入国審査を済ませているため、誰にもチェックされることなく、あっけなく(?)そのまま車で入国できます。
ドイツの運転免許証を所持していれば、イギリスでも運転が可能。
ただし、ドイツでは右側通行であるのに対し、イギリスは日本と同じく左側通行なので、ドイツの運転に慣れている人は、道路をくれぐれも「逆走」しないよう、また高速道路は時速112kmの速度制限が設けられているため、ドイツのアウトバーンを運転する感覚でぶっ飛ばさないよう、要注意です。
高速道路はイギリスよりもドイツの方が整備されていて、走りやすく、やっぱり車を運転するなら、ドイツのアウトバーンが一番!と今回思いました。
イギリス人が持つドイツのイメージとは?
ところでEUを離脱してしまったイギリスの人々は、現在ドイツにどんな印象を持っているのでしょう?ちょっと気になったので、調べてみました。
2023年にロンドンのドイツ大使館の依頼を受けてDeltapoll世論調査研究所が実施したアンケートによると、イギリスの大半の人々はドイツにポジティブなイメージを抱いているんだそう。
第二次世界大戦の歴史やブレグジットという背景があったので、この結果は意外でした。
アンケート結果は、75%のイギリス男性が「ドイツのイメージは好意的」と回答し、同じく「好意的」と答えたイギリス女性は62%だったそうです。
男女間で結構差があったようで、「ドイツの日常的なニュースに関心を持っている」イギリス男性は44%であるのに対し、イギリス女性はたった22%だったそう。イギリス女性は、あまりドイツに興味がないようですね(苦笑)。
ドイツは、サッカー、ドイツ車、アウトバーン、そしてビールという男性の心をくすぐる要素が揃っているので、イギリス男性にとって魅力的なのかもしれませんね。
今回、ドイツからイギリスに行き、ロンドンに滞在していたこともありますが、やっぱり物価はドイツより高かったです!
あとイギリスのご飯は美味しくないとよく言われますが、哀しきかな、すっかりドイツの食事に慣れてしまった私の口には、ロンドンの食事はフィッシュアンドチップスも含めて全部美味しかったです。魚も新鮮だったし。
ドイツからも意外と近かったイギリス。
お国柄も全然違うし、今自分が住んでいるドイツをまた違った視点から捉えることができて面白かったです。
是非また訪問したい国の一つになりました。