日本の飲食店では、飲み物に必ず氷が入っている!
私は日本に滞在して数年以上経ちますが、いまだに不思議に思うことがあります。どうして日本の飲食店で冷たい飲み物を頼むと、必ず氷が入っているのでしょうか。外気温がマイナスであろうと、夏の真っ盛りであろうと、お店で頼む飲み物には必ず氷が入っています。ワインやビール、その他のアルコール飲料には入っていませんが、ソフトドリンクやカクテルには必ず氷が入っています。コーヒーもアイスで頼めば氷が入っています。
真冬にも氷入りの飲み物!?
真夏の暑い日であれば、たとえ店内がちょっと肌寒くなるくらいにエアコンが効いていても、、氷入りで大丈夫だと思いますが、、それ以外の時期には基本的に氷をいれる必要はないと思っています。特に冬の寒い時期などは、飲み物に氷を入れるサービスは、むしろ弊害だと思います。また、氷が溶けて飲み物が水で薄められてしまう場合なども、氷を入れる弊害と云えるでしょう。
なぜ日本では、飲み物に必ず氷をいれるのがスタンダードなのか、私にはいまだに大いなる謎です。おそらく日本人の嗜好なのか、もしかしたら、飲食店のオーナーがコスト削減のため、氷を入れて飲み物の分量を多く見せかけようとしているのかもしれません。
もちろん氷なしで飲み物を注文することもできますが、しかし氷りなしで注文すると、、しばしばグラスが十分に満たされていないように見えます。これは氷を入れた場合と同じ分量しか飲み物が注がれないからですね。そして、、注文のたびに毎回「氷なしで」とお願いすることを忘れないように注意しなければなりません。
日本のグラスには目盛りがついていない!
ドイツでは、飲食店で提供されるほぼ全ての飲み物はグラスに表示されているFüllstrich(フュールシュトリヒ)と呼ばれる目盛り線まで注がなければならないという決まりがあります。あとから氷を入れてもらう場合にも、飲み物の分量は氷を入れない場合と同じ分量が注がれていなければなりません。日本には残念ながらそういった決まりは存在しないので、飲食店にとってはグラスに氷を入れ放題ということになります。ときどき、飲み物よりも氷のほうが多く入っている時さえあります。
目盛り線付きのドイツのビールグラス(Photo by Trexer/ CC BY-SA 3.0)
とはいえ、日本の飲食店では、水やお茶が無料で提供されるのが普通です。飲食店に入れば、ふつうは最初に一杯のお水(もちろん氷入り)か、お茶が出されます。この場合たいていは、ろ過された水道水ですが、フルーツ風味のフレーバーウォーターを出す飲食店もあります。
お水のお代わりは何杯でも自由で、もちろん一銭たりとも払う必要はありません。セルフサービスでお水を自分で取りに行くシステムを導入している飲食店も多数あります。アルコールを注文しなくてよいお店では、食事のために別途飲み物を注文する必要がないので、お金の節約になります。そう考えると、グラスに無駄にたくさんの氷が入っているくらい、まんざら悪いことではないかもしれませんね。
さて、あなたは氷入り派、それとも氷なし派?
参考HP
五月ウサギです。ドイツで生まれ、8年前に日本に来ました。ドイツ人から見た日本の面白いところ、不思議なところをブログで紹介しています。記事はドイツ語・日本語両方で上げていますので、読み比べてみるのも面白いと思います。取り上げて欲しいテーマがあれば、ぜひコメントで教えてください。
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