ドイツ人が予測する2025年
目次
2025年がスタートしました。今年は一体どのような年になるのでしょう?
アンケート調査で分かった2025年の予測
ドイツ人は2025年がどんな年になると予測しているのでしょう?
2024年末にハンブルク未来調査財団法人の委託によりブリティッシュ・アメリカンタバコ社が実施したアンケート調査によると、2025年は「不安」な年になりそうだと回答した人がなんと63%もいるそうです。
ドイツ人は2025年を「懸念と不安」に包まれた年になると考えているようですね。
2024年11月に連立政権が崩壊したり、現政権の不安定さが反映されているのでしょう。
また、特にウクライナや中東における戦争と、気候変動といった地球規模での課題、フォルクスワーゲンのドイツ国内工場が閉鎖に追いやられるなど、ドイツ経済の先行き不透明感が高まっていること、インフレによる物価高、未解決の移民問題など、様々な国内外の問題も理由となっているようです。
2024年12月にはマグデブルクでサウジアラビア出身の男性医師がクリスマスマーケットを襲撃する事件が発生し、ドイツ国内では大きな動揺が広がりました。
ハンブルクの未来研究者であるHorst Opaschowski氏によると、現在、ドイツ政府の危機管理能力に不満足だと回答する人が増えているとのこと。
2020年に実施された同様のアンケートでは、政府の危機管理能力に満足していると回答した人が65%、2023年では34%であったのに対し、2024年では24%まで減少しています。
2020年のコロナ危機以来、国内政治の危機管理能力に不満を感じるドイツ人が増えている傾向があります。
またドイツ国内の貧富の差が拡大していることへの懸念、住宅不足(特に大都市)、先行き不透明な景気についても懸念の声が上がっているそうです。
その一方で、先行き不透明な景気予想にも拘わらず、アンケート回答者の約半数が「個人的に自分の経済状況の心配はしていない」と回答しています。
さすが堅実なドイツ人、万が一の時のためにしっかり備えているんでしょうね。
2025年のドイツ人の抱負
さて2025年の抱負(guter Vorsatz)について、ドイツIT・通信・ニューメディア産業連合会(BITKOM)が2024年の年末に発表したアンケート結果によると、日常的にデジタル機器を使っているドイツ人の3分の1以上が、2025年は「デジタルデトックス」を実践したいと考えているそうです。
つまり携帯電話やパソコン、具体的に言うとソーシャルメディア、ゲームやストリーミング配信のシリーズ等を見る時間を減らしたいと考えていて、家族や友達とのリアルな時間を大切にしたり、自分自身のために時間を有意義に使ったり、スポーツに費やす時間を増やしたいと考えているドイツ人が多いようです。
「時間を有意義に使いたい」というのは、金銭的な意味ではない豊かな生活を重視するドイツ人らしい抱負だなと感じました。
あとは「今年こそダイエット!」、「断酒する」、「たばこをやめる」、「健康的な食生活」などを抱負に掲げる人も多く、これらは万国共通といった感じがしますね。
皆さんの一年が良い年になりますように!
参考ウェブサイト
https://www1.wdr.de/nachrichten/gute-vorsaetze-digital-detox-100.html
大阪育ちの日本人。ベルリン自由大学卒業。現在ドイツ・コブレンツ在住。趣味は山登り、テニス、アスリート飯作り。担当する新シリーズ「住んでみてわかったドイツ」では、ドイツ居住歴16年の経験を生かして、現地からの生情報をお伝えしたいと思います。皆様からのリクエストや感想もお待ちしてます!
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