秘伝のシュトーレンレシピ

 

私がドイツ人の夫と結婚して義理の母から教わった最初のドイツ菓子が、クリストシュトーレンでした。

彼女のお母さんが、その昔一流ホテルのレストランで料理人をしていたらしく、毎年12月になると当時のレシピでシュトーレンを焼くのが彼女のクリスマス前の習慣だったそう。

私も当時のクリストシュトーレンのレシピを教えてもらって、毎年クリスマス前にシュトーレンを焼くようになりました。今回は、我が家に伝わる秘伝のレシピを紹介したいと思います!

 

クリストシュトーレンのレシピ(義理の母の1979年の記録)/7本分

 

材料:

・薄力粉 合計3kg

・ベーキングパウダー 小匙5

・塩 小匙1

・生イースト 250g

・牛乳(人肌に温める) 1リットル

・無農薬オレンジとレモンの皮(おろし金ですりおろす) 各1個分

・グラニュー糖 400g

・卵 3個

A: ・無塩バター500g ・バターオイルまたはギー(Butterschmalz、溶かしバターからとった純乳脂肪) 250g・牛脂 150g

 

・レモンピール(砂糖漬け) 400g

・オレンジピール(砂糖漬け)200g

・アーモンドスライス 300g

・ヘーゼルナッツパウダーまたはアーモンドプードル 300g

・干しブドウ 1.5kg

・ラム酒 ワイングラス一杯程度

・ラムエッセンス 数滴

・レモンエッセンス 数滴

・バニラエッセンス 数滴

・仕上げ用パウダーシュガー 約300g

・仕上げ用グラニュー糖 適量

・仕上げ用溶かしバター 約500g

 

 

*作り方

 

(前日の準備)干しブドウは、シュトーレンを焼く前日の晩にラム酒(ワイングラスに一杯程度)をかけて漬けておく。

薄力粉2.5kg(残りの500gは後に生地を捏ねるときに必要なので別にとっておく)をふるいにかけ、大きな容器に入れる(寿司用の大きな桶など)。

薄力粉を入れた容器にアーモンドスライス、ヘーゼルナッツパウダー(またはアーモンドパウダー)、ベーキングパウダー、塩小匙1を入れて軽く混ぜる。

この時点でかなりの量の粉の山ができているので、山の中央に窪みを作り、その窪みの中に生イースト250グラムをほぐして入れる。

人肌に温めた牛乳500mlを生イーストの上に流し入れて、イーストが発酵できるようにする。その状態で、約30分間、暖かい場所で生地を寝かす。

Aの無塩バター、バターオイルまたはギー、牛脂は小鍋で溶かして人肌程度にさましておく。

別の小鍋に牛乳500mlを人肌に温めておく。

30分程度寝かして発酵させた生地に、無農薬オレンジとレモンの皮(おろし金ですりおろす)各一個分、砂糖、卵、残りの薄力粉500gを生地に加える。

人肌に温めた牛乳500mlとAも生地に加え、生地をしっかりと手で捏ねる。

手に粉がつかなくなるまで捏ねたら、ここで再び生地を暖かい場所で1時間程度寝かす。

寝かせた生地に、オレンジピール、レモンピール、ラムエッセンス、レモンエッセンス、バニラエッセンスを加えて、しっかりと捏ねる。

手に生地がくっつかなくなるまで捏ねたら、再び生地を暖かい場所で30分~45分程度寝かす。

生地を7等分に分けて、それぞれシュトーレンの形に整える。オーブンを約160℃に予熱し、オーブン下段で約50分、シュトーレンを順番に焼いていく。

焼き加減をたまに確認しながら温度や時間を調整する。

焼きあがったシュトーレンに、仕上げ用溶かしバターをたっぷりと塗り、仕上げ用グラニュー糖を適量振りかける。

その上から、パウダーシュガーを雪が積もるようにふんだんに振りかければできあがり!

 

 

シュトーレン作りは丸一日作業

 

このレシピで作ると、かなり大きなシュトーレンが約7本くらい作れます。

相当量なので、生地を捏ねる作業は大変。

手が疲れたら他の家族メンバーに代わってもらいます。

義理の母いわく、シュトーレン生地は一度に沢山作った方が美味しくできるんだとか。

自分たち家族ではとても食べきれないので、お友達にあげたりします。

日本人が年末に餅つきをするように、ドイツ人はクリスマスのシュトーレンを焼くために丸一日という時間を費やすのですね。

このレシピでは、生地を3回も寝かすので、実際に捏ねる作業をする時間より、生地を寝かして待っている時間の方が長いです。

この生地を寝かしている時間が、とてもゆったりしているので、慌ただしい年末の時期を忘れることができ、私は気に入っています。

焼いた翌日に頂くシュトーレンも美味しいのですが、一週間ほど経過したシュトーレンの方がドライフルーツやラム酒の味が馴染んで断然美味しいです!

クリスマスが近づくほど、味が染み込んでどんどん美味しくなるシュトーレン。

このレシピはバターや脂肪分をふんだんに使っているので、数週間経過しても、パラパラせずにしっとりとした食感が残っています。

義理の母が言うには、牛脂を使うのが、しっとり感を長期間保つ秘訣なのだそう。

大量の生地を捏ねる体力(?)と時間に余裕がある方は、是非秘伝のレシピに挑戦してみてくださいね!

 

※シュトレンかシュトーレンかについては、vollmondさんの162: シュトーレンか、シュトレンか【ドイツ語長/短母音の見分け方】もぜひ見てみてください

Comments

(0 Comments)

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA