文化的でクリエイティブなドイツの街はどこ? Part 1.
目次
みなさんの好きなドイツの街はどこですか?ドイツと聞いて最初に思いつく街はどこでしょうか。“cultural and creative cities monitor “という欧州委員会による2019年の調査では、文化的でクリエイティブなヨーロッパの街が調査され、30カ国190都市が選出されました。都市の人口数によって5段階にグループ分けし調査が行われ、文化施設の数、先進的な分野・新規事業を基礎とした職業や研究が盛んな街、文化事業・教育育成事業への支援と助成の状況の3部門を基軸とした評価指標からランキングが作成されました。
経済産業だけでなく、文化・芸術面でも豊かなドイツですが、客観的なデータを用いた調査ではどのような街が選ばれたのでしょうか。
ミュンヘン
100万人以上の大都市のカテゴリーで第二位にランク入りしました。第一位はパリが選ばれましたが、最も人口の多いカテゴリーでの第二位は、実質的に調査都市全190都市から選ばれたヨーロッパ第二位の都市ということです。
観光名所、シアター、美術館などの文化的施設は多く、新規事業の開拓もさかんで、2018年にはバイエルン州で8000件以上の特許が欧州特許庁に出願されていることも評価されています。またミュンヘン大学、ミュンヘン工科大学、音楽・演劇大学など合計10校のミュンヘンの大学は10万人を超える学生を抱えており、名実共にあるエリート校が多数存在しています。
ベルリン
100万人以上の都市カテゴリーで第5位にランクインしたのはベルリン。歴史にその名が何度も登場することからも、この街で起こった数々の歴史的事変、事件の多さがわかります。東西を分断していたベルリンの壁、ブランデンブルク門、チャーリーチェックポイントなど、歴史の痕跡は文化として今日では街に根付いています。新進気鋭のアーティストたちも多く在住し、近年ではスタートアップの聖地とまでいわれるベルリンですが、この背景には、経済振興公社による積極的な支援も大きな役割を果たしているようです。
シュトゥットガルト
100万人以下の都市人口のカテゴリーにおいて、ドイツ国内第一位に選ばれたのは、ドイツ南西部バーデン=ビュルテンベルク州の州都であるシュトゥットガルトです。国際ランキングでは第五位にもランクインしています。シュトゥットガルトの州立歌劇場はオペラ、演劇、バレエを包括するヨーロッパ最大の総合劇場として有名です。そして州立美術館における豊富なコレクションには、ルーベンス、レンブラント、他多数の名画を抱え、なかでもピカソの作品はドイツ国内一の数が展示されています。また映画祭なども盛んに行われ、芸術に触れる機会が多くある街のひとつとされています。
ミュンヘン、ベルリンはおそらく皆さんの予想に外れることはなかったのではないでしょうか。シュトゥットガルトは意外と見所の多い街、というのが私の印象です。続くランキング結果は来週にお伝えします!どの町がランクインしているか、予想してみてくださいね。
参考HP
- Deutschlands kreativste Städte deutschland.de
- The Cultural and Creative Cities Monitor: 2019 Edition
- 欧州委員会が認めたミュンヘンの文化的多様性 invest in bavalia
- イベントが充実、ドイツ随一のスタートアップ拠点に(ドイツ・ベルリン) JETRO
これまで【日本人からみると不思議なドイツ事情】、【ものづくりの国ドイツ】を担当してまいりました、HHです。京都生まれ。ドイツ・フライブルク大学卒。留学中に得た経験をもとに、独自のアンテナを張って様々な側面からみたドイツをお伝えしていきたいと思います!皆さまのドイツ文化に関する興味・関心、ブログの感想もぜひ聞かせて下さいね。
Comments
(0 Comments)