ドイツの冬はハイツングであったか生活
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寒くて長いドイツの冬。心地よい家づくりを常に心がけている傾向があるドイツですが、家で心地よく過ごせるように、住居の手入れには余念がないドイツの文化ですが、
暖房設備はどのようなシステムがあるのでしょう。
ハイツング
冬のドイツの住居内は、かなり快適です。というのもドイツの住居にはセントラルヒーティングのハイツングという温水暖房設備が各部屋、バスルームに設置されています。
日本の伝統的な家屋は木造建築なので気密性も低く、とにかく寒いですよね。朝起きたときには息も白く、布団からでるのが辛い…というのは、冬のよくあるワンシーンですが、ドイツでは、このハイツングのおかげで、安定した室温で快適に過ごせるのです。
このハイツングの仕組みはというと、一般的には、建物の地下室にあるボイラーで電気、ガス、地熱などを熱源として温水を作り出し、建物の各部屋へ配管を使って温水を供給しています。
各部屋にあるハイツングには、温度調節のためのサーモスタットバルブが付いており、バルブについているスリットから入る空気で室温検知して、温度調整しています。部屋はエアコン使用時のように極端に乾燥することはなく、室内が均等に温まるので足元までポカポカです。
廊下やトイレにも設置されていることが多いので、家中暖かいのがなにより快適なんですよ。
面倒な一面も…
外気温がマイナス20度であろうとも、家の中では暖かく過ごせるドイツの家ですが、セントラルヒーティングである以上は色々面倒な手順もあります。
まずは、住居が持ち家でなく、マンションやシェアハウス、寮などの場合、家中の暖房設備全体の稼働を管理するのは、大家さんかハウスマイスターという家の管理人の仕事です。
暖房を稼働する期間は10月1日から4月30日と決まっているそうですが、それ以外の期間でも、『3日以上外気温が12度以下の場合、暖房を稼働させなければいけない』という目安もあるそうです。(ドイツ生活情報百科)
また故障時も、自分ではどうしようもできませんので、その都度管理人に問い合わせが必要になるのも億劫な面。
週末や大型連休時などにこのような事態が起こったら悲惨です。ドイツでは休暇時にこのような対応をしてくれることはありませんので、寒い部屋で毛布に包まる羽目になります…。
ストーブやエアコンのように各家庭が独立して管理するものではない面が仇にでることもあるので、何事も一長一短ですね。
ドイツと日本の冬、ドイツの方がずっと寒いのですが、なぜか日本の冬の方が寒いという意見は、ドイツしかり、セントラルヒーティングが普及している国々に滞在した経験のある方からよくお聞きします。
これは他ならぬハイツングのおかげで屋内が快適だからこそ、でてくることばなのでしょうね。
参考HP
これまで【日本人からみると不思議なドイツ事情】、【ものづくりの国ドイツ】を担当してまいりました、HHです。京都生まれ。ドイツ・フライブルク大学卒。留学中に得た経験をもとに、独自のアンテナを張って様々な側面からみたドイツをお伝えしていきたいと思います!皆さまのドイツ文化に関する興味・関心、ブログの感想もぜひ聞かせて下さいね。
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