2020年のドイツ
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あけましておめでとうございます。2020年はどのような年になるのでしょう。日本では東京オリンピックという一大イベントが予定されていますが、ドイツの2020年はどのようなイベントが予定されているのでしょう。政治、展示会、スポーツ、文化、芸術、様々な分野で催し物が行われますが、今日は二つのイベントに注目してお伝えします
ベートーヴェン生誕250周年
クラシック音楽に伝統を誇るドイツ。その中でもバッハ、ブラームス、ベートーヴェンは、三大作曲家3Bともいわれていますが、2020年はベートーヴェン生誕250周年を迎え、様々なイベントが控えています。すでに昨年からプロモーションもさかんに行われ、ドイツ国内のみならず、世界中、日本でも生誕祭関連のクラシックコンサートがすでにいくつも開催されています。
ベートーヴェンはいわずと知れた18世紀のピアニスト・作曲家で、後世にも多大な影響を与え続けている音楽家のひとりです。今回の生誕250周年もドイツ政府あげての一大イベントとなっており、国家予算から2億7千万ユーロ、およそ32億円が助成金としてあてられています。(2016年現在)ドイツ文化の神髄のひとつともいえるベートーヴェンの曲目のコンサート、展示会、演劇など様々なアプローチで、新しいベートーヴェン像を発見するのがこの生誕祭の大きなテーマともなっています。
オーバーアマガウのキリスト受難劇
今年2020年は、ユネスコの無形文化遺産にも登録されているオーバーアマガウのキリスト受難劇(イエス・キリストが十字架刑で殺され受難を受ける過程に関する劇)が開催される年でもあります。10年に1度開催されるこの受難劇は、日本のドイツ旅行書でもよく取り挙げられており、世界的にも有名なイベントです。南ドイツバイエルン州、ガルミッシュ=パルテンキルヒェンにある小さな村、オーバーアマガウで行われ、42回目の開催年である今年は5月16日から10月4日の期間行われます。
この受難劇上演の由来は、ヨーロッパでペストが猛威をふるっていた1663年に遡ります。当時のオーバーアマガウの人々は、これ以上村人たちがペストの犠牲とならぬよう神に祈り、この祈りが叶えられれば、10年に1度キリストの受難劇を上演するという誓いをたてました。翌年、ペストの蔓延は終息をみせ、1664年に初めての受難劇が行われたのです。この誓いにより受難劇には、村人の半数である2500人が演者、コーラス、裏方として参加しているそうです。
長い歴史と伝統に基づくドイツ文化。まだまだ2020年もその魅力が汲み尽くされることはなさそうです。いつかこのような貴重なイベントに訪れてみたいですね。
参考HP
- Beethoven Jubiläums GmbH
- Beethoven-Jubiläum 2020
- 【ボン】2020年ベートーヴェン生誕250周年に向かって活気づく街が注目されるワケとは
- Passionsspiel Oberammergau
- 受難劇 wikipedia
- Passionspiele Oberammergau
これまで【日本人からみると不思議なドイツ事情】、【ものづくりの国ドイツ】を担当してまいりました、HHです。京都生まれ。ドイツ・フライブルク大学卒。留学中に得た経験をもとに、独自のアンテナを張って様々な側面からみたドイツをお伝えしていきたいと思います!皆さまのドイツ文化に関する興味・関心、ブログの感想もぜひ聞かせて下さいね。
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