スイスへ行くなら、列車旅を楽しみたい!
目次
旅行に行くにしても生活をする上でも、スイス内を移動したいのであれば、鉄道は欠かせない存在です。チューリッヒやジュネーブなどの都市や、様々な地方の町を結んでいるだけではありません。世界最長の鉄道トンネル・ゴッタルドベーストンネル(Gotthard-Basistunnel)もありますし、3000メートル越えの山へ連れて行ってくれる列車でさえ存在します。
今回はそんなスイスの鉄道の魅力を2つの観光にオススメの列車を例にお伝えできればと思います。
“世界一遅い特急列車”
新幹線のスピードに慣れている日本人からしたら、このキャッチフレーズは不思議に映るかもしれません。しかし、乗ってみればその景色の美しさに息を飲み、きっと納得がいくでしょう。
Glacier Express(氷河特急)は、マッターホルンの眺望で有名なツェルマットの町と人気リゾート地サン・モリッツを結び、8時間弱の時間をかけ、291本の橋と91本のトンネルを抜けながら、アルプス地域の絶景を見せ続けてくれます。中には、岩崖にあるトンネルへと繋がる、石造りの柱に支えられた高さ65メートルのランドヴァッサー橋(Landwasserviadukt)も含まれていますが、この橋1902年に造られたというのですから驚きです。(ちなみに、Glacier Expressは1930年(当時は夏期のみ)から運行しています。)
車内では、厨房で作りたての料理を楽しんだり、備え付けのイヤホンでスイス・ミュージックを楽しんだり(スイス情報を日本語で聞けるチャンネルもあります)、お友達との会話を楽しんだりと、8時間弱の過ごし方は自由自在。私もこの列車に乗りましたが、長時間乗っているはずなのに、不思議と自然の美しさには飽きが来ませんでした。
ちなみに、今年の3月からは1等車よりもグレードの高い「エクセレンスクラス」も運行しています。興味のある方はぜひ。
„TOP OF EUROPE“
こちらのキャッチフレーズで有名なのは、ユングフラウ鉄道。なんと3454メートルの高さにある駅に、列車に揺られながら辿り着くことができるのです。終点のユングフラウヨッホ駅(1912年開通)にはスフィンクス展望台があり、一年中雪をまとったアルプスの絶景を堪能できます。その他にも、氷河の中を散歩し、氷でできたアート作品を楽しめる場所もあります。(昔は氷河の中でスケートもできたそうです。)
列車で行ける場所なので、山登りに自信がない方でも安心して山の上の空気を楽しめますね。ただし、標高が高いことに変わりはないので、その点だけは十分に注意していただきたいところです。
今回は2つの有名観光列車を紹介しましたが、ローカル鉄道でも眺めがいいものはたくさんあります。東京にいると満員電車に揉まれるか、車内で寝てしまうことが多い私ですが、スイスに帰ると心の中が空っぽになるくらい窓の外をぼーっと見続けてしまいます。
Uf widerluege!
Chuchichäschtli
参考ホームページ
- Bundesamt für Verkehr „Die zentrale Stellung der Eisenbahn“
- Rhaetian Railway Glacier Express
- スイス政府観光局 ランドヴァッサー橋
- Forbes „The Glacier Express Debuts Its New Excellence Class”
JUNGFRAUJOCH
- https://www.jungfrau.ch/de-ch/jungfraujoch-top-of-europe/
- https://www.jungfrau.ch/de-ch/jungfraujoch-top-of-europe/sphinx-aussichtsplattform/
- SRF „Eispalast auf dem Jungfraujoch“
参考文献
車内配布冊子 “GLACIER EXPRESS WINDOW TO THE ALPS“
Chuchichäschtliです。スイス・チューリッヒ州生まれ。アルプス山脈を眺められる場所で、のんびり育ちました。母国語はドイツ語と日本語。好きな食べ物はスイスチーズと梅干し。こちらのブログでは主にスイスネタを担当することになりました。自分自身の経験を交えながら、皆様に親しみを持ってもらえるような記事を書いていけたらと思っています。
Comments
(0 Comments)