
ドイツの温泉&サウナ文化
目次
日本は世界屈指の温泉文化を誇る国で、全国各地に歴史ある温泉地が沢山ありますよね!実
はドイツにも全国に350ものKurort(温泉保養地)があるんです。
ドイツの地名で「Badナンチャラ」とか、「Bad」がついてると、その土地はかつて湯治場だったり、今も温泉保養地であることが多いです。
今回はそんなドイツのウェルネス事情についてお伝えします。
ドイツの温泉は高級保養地だった?
ドイツで有名な温泉保養地といえば、Baden-Baden、Wiesbaden、Bad Kissingen、Bad Emsなどが有名。
これらの温泉保養地の雰囲気は、「これぞヨーロピアン!」と感激する程、建築物からしてラグジュアリー感が漂っています。
それもそのはず。16世紀から19世紀にかけてヨーロッパでは都市部に住む上流階級の人々の観光・保養目的として温泉保養地の需要があり、また特に18世紀後半から19世紀にかけてヨーロッパ各地で新しい温泉保養地の開発が進み、温泉保養地は健康促進、治療、休養という目的以外にも、特にエリート層にとって「上流社会の交流の場」という重要な機能を果たしていたそうです。
ですので、当時開発された温泉保養地に足を踏み入れると、華麗なKurhaus(保養客用クラブ)、美しく整備された遊歩公園、カジノ、Trinkhalle(鉱泉水を飲む施設)、劇場など、温泉街自体が総合芸術のようです。
昔のセレブが過ごした建築物が数々残っており、まるで19世紀の王族貴族になった気分が楽しめますよ!
21世紀となった現在は、歴史ある温泉保養地には一般市民でも誰でも(お金さえ払えば)入れます。
ただし、由緒ある温泉の場合、「子供お断り」の所はたまにあります。
ビックリしたのが、日本と違って「刺青を入れている客」はノープロブレムであること。私も先日、由緒正しい温泉に行ったら、背中一面に絵画のような入れ墨がバッチリ入ったコワモテの男性が立っていて驚きましたが、ギョッとしたのは私くらいです。
ドイツではピアスを開けるような気軽な感覚で身体にタトゥーを入れる人が本当に多いので、タトゥー客を立ち入り禁止してしまうと、温泉施設は経営がきっと成り立たなくなるでしょうね。
ちなみにドイツの温泉は基本的に水着着用で、男女混浴です。
温泉と言っても、日本の温泉よりだいぶぬるく、水温36度くらいで、まるで温水プールみたいです。
せっかく温泉に来たのに、物足りない。体の芯まであったまりたいよ!という方は、温泉に併設されているサウナに行きましょう。
ドイツ式サウナの入り方
ドイツ在住歴の長い私は知らなかったのですが、最近日本では第3次サウナブームが到来しているんですってね。
サウナ愛好家のことを「サウナー」とも呼ぶんだとか(笑)。
もし日本のサウナーの方がドイツ旅行されたら、ドイツのサウナを試されるのは如何ですか?ちなみに男女混浴になりますので、その点のみご注意ください(こちらの方は誰も気にしませんが。。)
ドイツのサウナは一言で表現すると「リラックスして静寂な時間を過ごす場所」といった感じです。
16歳未満の子供は温泉エリアには入れても、サウナエリアには立ち入り禁止です。
サウナ施設の中に、フィンランド式サウナ、薬草サウナ、ミストサウナ、ガーデンサウナなど、様々なサウナがあります。
サウナに入る目安時間は一回10~15分ほど。
10分も過ぎれば、身体の芯がじわじわ温かくなるので、生ぬるい温泉に入った先程の物足りなさを十分埋め合わせできます。
サウナで汗をかいたら、シャワーを浴びてRuheraum(休憩室)で休むというのが、基本ですが、ドイツはサウナ以上にこの休憩室がオシャレで充実しているんです!
日本の銭湯の休憩室で牛乳を買って休んでいるイメージは捨ててくださいね(私は好きですが)。
静かに休憩するための休憩室にはゆったりとしたデッキチェアが並べられ、ガラス越しに静かな中庭を見れたり、暖炉や小さなライブラリがあるところも。
サウナに入った後は、みんな各自デッキチェアに横になったり、好きな本を読んだり、忙しい日常を忘れてゆったりと自分だけの時間を過ごします。
しっかり休憩したら、また「サウナに入る→シャワーで汗を流す→ゆっくり休憩」という流れを何回か繰り返すと、気が付けばもう夜!という程、時の流れを忘れてしまいます。
心身ともにリラックスできるので、興味がある(度胸のある)サウナーの方はドイツのサウナも是非お試しください!
参考ウェブサイト

大阪育ちの日本人。ベルリン自由大学卒業。現在ドイツ・コブレンツ在住。趣味は山登り、テニス、アスリート飯作り。担当する新シリーズ「住んでみてわかったドイツ」では、ドイツ居住歴16年の経験を生かして、現地からの生情報をお伝えしたいと思います。皆様からのリクエストや感想もお待ちしてます!
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