ベルリンのクリスマスマーケット2023
-ウィーン留学日記 番外編-
とうとう2024年も始まりました。前回ウィーンのクリスマスマーケットをレポートしてくれたmona-tさんが、今度は旅行先のベルリンのクリスマスマーケットレポートを届けてくれました!
クリスマスは終わってしまいましたが、ぜひベルリンのクリスマスマーケットレポートをみて、クリスマスの雰囲気を楽しんでいただけると嬉しいです。
クリスマス休暇を利用して、しばしウィーンを離れドイツの首都ベルリンを訪れました。滞在中には、数あるベルリンのクリスマスマーケットの中から次の3つを訪れ、ウィーンとはまたひと味違った魅力を存分に味わって来ましたので、皆さまにお届けします。
開催期間:11月27日~12月31日
ベルリンの大通り、ウンター・デン・リンデン(Unter den Linden)に降り立つと、400万人近い人口を抱える大都市の中心にいながら、いつもどこか静粛な気持ちになります。
この歴史的地区の一画、フンボルト大学の向かいに当たる広場で開催されているクリスマスマーケット「ジャンダルメン広場のクリスマスの魔法」は、ベルリンで最も人気のあるクリスマスマーケットの一つです。
今年を含め2022年から2024年までの間は工事のためジャンダルメン広場からほど近い国立オペラ座前が会場となっていますが、その雰囲気は2年前に私がジャンダルメン広場のマーケットを訪れた際と変わらず、洗練された華やかさに満ちていました。
クリスマスオーナメントなどの飾りからアクセサリー、帽子やマフラーなどの実用品まで、職人による特に質の良い製品がそろっているのがこのマーケットの特徴のようです。
今年は屋内スペースで木彫り職人による実演販売もあり、どのお店ものぞき込むだけで職人たちの熱量が伝わってくるようなモノたちであふれていました。
もちろん工芸品以外にも、グリューワインや焼きアーモンドなどのスタンドも充実しているほか、屋内レストランもあり、一日中楽しめそうです。
ここジャンダルメン広場のクリスマスマーケットでは、時間帯によっては入場料(2023年は2ユーロ)がかかり、入場時には手荷物検査も行われるなど安全対策が施されている点が大都市ベルリンならではかもしれません。
それでも「クリスマスの魔法」というその名前の通り、一度足を踏み入れると魔法のような空間が広がる魅力的なマーケットでした。
開催期間:11月27日~1月7日
旧東ベルリンの中心、アレクサンダー広場のほど近くにある赤の市庁舎(Rotes Rathaus)とマリエン教会(Marienkirche)の間では、特に賑やかなクリスマスマーケットが開催されていました。
足を踏み入れるとまず目を引くのは、特設された高さ50メートルもの観覧車。
ゴンドラからはテレビ塔はもちろんのこと、ポツダム広場やブランデンブルク門などベルリンのシンボルが一望できるそうです。
そのほかにもメリーゴーランドやアイススケートリンクが設置され、大人も子供も遊びながらクリスマスの雰囲気を楽しんでいました。
さらに、なんとこのマーケットでは1日に3回、マーケットを楽しむ人びとの頭上を本物のサンタクロースがトナカイに引かれたそりに乗って移動し、手を振ってくれるのです!思わず笑顔になるプログラムがこれでもかと詰まった赤の市庁舎前のクリスマスマーケットに、ベルリンのエンターテインメント精神を感じました。
ちなみに私がドイツのクリスマスマーケットで必ず食べるのは、「クワルクベルフェン(Quarkbällchen)」です。ドイツで一般的なフレッシュチーズ、クワルク(Quark)を使った生地を揚げ、シナモンシュガーをかけたボール状のお菓子で、揚げたては軽く中がふわふわしています。クリスマスなどホリデー時期の定番ですが、今回もこれを楽しみにしていましたので、ここ赤の市庁舎前のクリスマスマーケットで1ついただきました。少ししっとりめの生地で甘すぎず、本当にいくつでも食べられそうでした。
開催期間:12月27日~1月7日
旧西ベルリンの中心、クーダム(Kurfürstendamm)にあるカイザー・ウィルヘルム記念教会(Kaiser-Wilhelm-Gedächtniskirche)を初めて見た時の衝撃は今でも忘れることができません。
第二次世界大戦の空襲で破壊されたこの教会は、崩壊した部分をそのまま残す形で修復され、戦争の爪痕を今に伝える重要な建造物になりました。
この記念教会の前のクリスマスマーケットは、規模こそそれほど大きくはありませんが、ショッピングセンターなどが多い地区にあり、クリスマスのプレゼントやベルリンのお土産を探す人にはぴったりです。
さらに、赤の市庁舎前のクリスマスマーケットと並んで、クリスマス後も開いている貴重なマーケットですので、新年の挨拶がてら友人達と集まれるのがとてもいいですね。
ベルリンのクリスマスマーケットを訪れていると、ウィーンと比べて食べ物、特に肉類が豊富だという印象を受けます。
例えば、大きな円盤形のグリルの上で色々な種類のソーセージ(Wurst)が豪快に焼かれていたり、特大の串に刺さった大きな豚肉の塊が回っていたりと、ウィーンではなかなか見られない屋台が多くありました。グリューワインで暖まりながら友人達とくつろげる場所としてだけでなく、寒い中での観光やショッピングに備えてしっかり腹ごしらえできる場所としての役割も、ベルリンのクリスマスマーケットは果たしていそうです。
いかがでしたか?今回は、ベルリンのクリスマスマーケットをレポートさせていただきました。ウィーンとの違いも感じつつ、大都市ベルリンの魅力をたっぷりと堪能しました。ベルリンにはほかにも多くの素敵なクリスマスマーケットがありますので、皆さんもぜひ巡ってみてはいかがでしょうか?
参考リンク
Dieses Jahr auf dem Bebelplatz (weihnachtsmarkt-berlin.de)
Weihnachtsmarkt am Roten Rathaus – Berlin.de
Weihnachtsmarkt an der Gedächtniskirche – Berlin.de
全4回にわたって「オーストリア留学日記 ウィーン」を担当させていただくmona_tです。生まれも育ちも加賀百万石の地、金沢。日本の大学でドイツ語を学び、政治学を専攻する大学院生です。ウィーンの街並みに魅せられ、現在ウィーン大学に二度目の留学中。
ウィーン訛りに悪戦苦闘するヴァイオリン弾き(?)として、学生ならではの視点でオーストリアの魅力をお届けできればと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
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