ドイツ人のおしゃべり 仕事?人間関係?タブーなテーマは?

 

「日本人は食べ物の話をするのが好きだね」

最近こんな事をドイツ人の方から言われました。

確かに流行りの飲食店や話題のスイーツはあらゆるメディアで取り上げられており、季節の食べ物に地方の名産、外国の食材や料理の話は、ドイツよりもずっと日常的かもしれません。

ではドイツ人はいつも何について会話しているのでしょうか?

いくつかの統計を基に調べてみました。

 

ドイツ人は何についておしゃべりしている?

 

 

少々古いデータですが、18歳から65歳のドイツ国内の人々を対象に行われた2009年の調査によると、ドイツ人が友人・知人と交わす会話のテーマ第1位は、『仕事について』で46パーセント、第2位は、『人間関係について』で26パーセント、第三3は、『政治的信念について』で20パーセントでした。

3位以下は、『不安・悩み事』が20パーセント、『人生の意味』が15パーセント、『病気について』が14パーセント、『性生活』が8パーセント、『死』が6パーセント、『収入・財産』が4パーセントという結果でした。

仕事や人間関係といったテーマは日本人の場合でも会話のテーマとして話されていますが、第3位の政治的信念には、日本との文化的な差を感じますね。

また、2015年に行われた別のアンケート(18歳以上、1000人に実施)によると、プライベートで交わす会話のテーマの第1位は、『家族・友人について』で44パーセント、第2位が『仕事・学業について』で24パーセント、第3位が『趣味、余暇について』で19パーセント、第4位が『政治・社会について』で19パーセント、第5位が『恋愛関係・パートナーについて』で9パーセントとの結果となりました。

こちらの結果もやはり人間関係、仕事、政治とランクインしています。

しかし、現在、ウクライナ侵攻や、イスラエル対ハマス問題など国際情勢が混乱している状況の中、欧州では、政治の話は以前よりもセンシティブな問題となっているため、注意が必要という意見もあることを付け加えておきます。

 

 

 

タブーなテーマは?

 

政治・宗教・野球の話題は避けた方が良い―日本ではこのような言い回しをされることが昔からありますが、ドイツでは何がタブーとされているのでしょうか。

 

一般的には、性に関わる話題(セクシャリティ)、収入や財産について、特定の疾患について(精神疾患や依存症、乳がんなど)などがタブーなテーマとして挙げられるようです。

しかし、ドイツの女性誌『Brigitte』による2022年に行われた調査では、これらのテーマは10年前に比べるとオープンに話題にされるようになったと感じる人々が、全体の87パーセントにも上ったそうで、社会全体にとっても良い傾向にあると考える人々が大半のようです。

 

しかし他方では、68パーセントの人々が、他人には話さない、話したくない話題があると答えています。

社会的にタブーな話題とまでは言えないものの、自分の性生活に関すること、自分の身体への不満、自分の給料への不満については、他人の神経を逆なでしたくない、理解されないことが怖いといった理由で話さない人々が多いようです。

 

さて、今回は統計からわかることだけをご紹介しましたが実情はいかがでしょうか。

ドイツ人と接する機会があったら、彼らのおしゃべりをちょっと盗み聞きしてみたいですね。

 


参考HP

 

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