ドイツのバッチェラーパーティー Junggesellenabschied

 

ドイツの街中を歩いていると、たまに見かける風変りなグループがいます。

同性同士が集まり、お揃いのTシャツやコスチューム、着ぐるみなどを着た4,5人から10人ほどの団体がお祭り騒ぎをしていますが、時期はハロウィンでもカーニヴァルの時期でもないし…。

おそらくこのようなグループはJugendgesellenabschied、いわゆるバッチェラーパーティーをしているグループと考えてよいでしょう。

 

独身最後のバカ騒ぎ

 

 

日本では一般的ではないバッチェラーパーティーですが、これは結婚式を翌日に控えた新郎、もしくは新婦が、独身最後の夜を同性の友人たちと過ごすパーティーのことです。(今日では結婚式の約1週間前にするのが理想とされています)

また、一夜のみならずグループ旅行で行われることもあります。

 

紀元前500年頃の古代ギリシアを起源とするこの風習は、19世紀末頃から英米圏を中心に拡がりました。

アメリカでは、新郎を祝う場合はBachelor party新婦はBachelorette party、イギリスではStag Party/Hen Night、そしてドイツ語ではJugendgesellenabschied/Jugendgesellinnenabschied、略してJGAと云い、「独身との決別」といった意味になります。

ちなみにフランス語ではenterrement de vie garçon、すなわち「独身生活の葬儀」といい、何ともフランス的なエスプリの効いた表現がされています。

 

パーティーは、新郎もしくは新婦の介添人が取り仕切り、皆でお揃いの恰好をし、新郎新婦はベールやティアラを被ったり、『Braut/Bräutigam』と書いてあるタスキをしたりして、主役とわかる恰好をしています。

 

このパーティーで行われるアクティビティやゲームは様々ですが、主に街の中心部の繁華街で行われ、お酒と食事は必要不可欠。

また、男性陣は、スポーツや競馬など趣味に属するものから、ストリップショー鑑賞といった新婦が心配するようなアクティビティも定番のようです。

また、バーや居酒屋のはしご、ディスコの他に定番とされているゲームは、新婦もしくは新郎が首掛けトレイに売り物を載せて、道行く人々にアルコールやお菓子、さらには避妊具や大人のおもちゃなどを売りさばき、その日のパーティー代や結婚式費用に充てるという何とも恥ずかしいアクティビティもあるようです。

 

ハメを外しすぎ⁉後悔している人は44パーセント

 

Jugendgesellenabschiedは、日本でいう結婚式の二次会や三次会に似ていますが、それ以上に暴飲暴食をし、性を強調した過激な遊びをする伝統があるようです。

Splendid Research社の2017年の調査によると、Jugendgesellenabschiedに参加したことのある人のうち、半分以上が飲みすぎを経験しており、そのうち10パーセントの人が泥酔により店を追い出された経験があると答えています。

さらには喧嘩沙汰や勢いでの浮気などに発展してしまったという声もあり、思い出したくもないパーティーになることも。

独身最後の自由を謳歌…とはいっても、あまりにもハメを外しすぎて後の結婚生活にヒビが入る原因になるのではと危惧する人がいるのも当然かもしれません。

アンケートでは約25パーセントの人々がJugendgesellenabschiedをしたくないと答えているほどです。

 

様々なサプライズとゲームが盛り込まれたJugendgesellenschiedを終えて、無事に結婚式を迎えられるかどうかは時の運かもしれませんね!

 


参考HP

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