ドイツのビアガーデン
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ドイツも初夏を迎え、日差しの強い日が増えてきました。
暑い日にドイツ人がやりたいことと言えば、「バーベキューをする」、「湖や海、川に遊びに行く」、そして何と言っても「ビアガーデンに行く」ことではないでしょうか。
今回はドイツのビアガーデン事情について、お伝えします。
ドイツのビアガーデンはとってもカジュアル
私は日本ではビアガーデンに行ったことがないので、日本のビアガーデン事情には詳しくないのですが、日本ではビアガーデンに行くのはたいてい大人だけではないでしょうか?
しかも手の込んだ料理が注文できたりして、なんだかオシャレな印象があります。
それに比べるとドイツのビアガーデンはとてもカジュアルです。
街中にもビアガーデンがありますが、ドイツでは公園、森や湖、川に面した場所にビアガーデンが沢山あります。
夏の週末は家族でハイキングや自転車ツアーに行った際に、自然に囲まれたビアガーデンに立ち寄って休憩します。
基本的にセルフサービスなので、カウンタでビールと料理を注文したら、自分で席まで持っていくシステムになっています。
家族連れが多いため、ドイツのビアガーデンには、滑り台やブランコ、砂場など、子供が遊べるスペースが備わっていることが殆どです。
飼い犬ももちろん一緒にビアガーデンに連れて行ってOK!ドイツ人のママやパパは、子供たちを遊び場で遊ばせながら、のんびりとビールを楽しめるんです。
さすがビールの国です。
バイエルン州のビアガーデンは別格
ドイツのビアガーデンの本場といえば、ビアガーデン誕生の地、バイエルン州です。
私はこれまでのドイツ国内旅行で、地元のビアガーデンをいくつも訪問してきましたが、バイエルン州のビアガーデンだけは別格で、訪れる度にフレッシュなビールの美味しさもさることながら、バイエルン州のビアガーデン文化に感動します。
バイエルンのビアガーデンには、暗黙のルールが存在するので、バイエルン州のビアガーデンに行く際は「よそ者」と思われないように、あらかじめいくつかのルールを勉強しておいた方がよさそうです。
バイエルン州のビアガーデンは他の州のビアガーデンとは違って、なんと「食べ物が持ち込み可能」です。
もちろん、ビアガーデンに来て食事を注文することもできますが、ビールや飲み物さえ注文すれば、自宅から持ってきた食べ物をビアガーデンで食べても構いません。
ただし、宅配ピザを持ってきてもらったり、ケバブを食べるのはタブー。
バイエルン人が自宅からビアガーデンに持参する食べ物はだいたい決まっていて、トマト、ラディッシュ、キュウリといった生野菜、自家製ソーセージのサラダやポテトサラダ、大根(薄切りにスライスしたもの、Radiと呼ばれる)、オバツダ(カマンベールチーズを使ったチーズディップ)、パン、バター、塩コショウなど。
特に準備に手間もかからず、手軽に持っていけるものばかり。
これらをテーブルクロス、ピクニック用のまな板やナイフ、食器類と一緒にピクニック用のカゴに入れたら、ビアガーデンに行く準備は万端です。
本当にピクニックに行く感じと変わらない気軽さです。
ビアガーデンの座席は、丸テーブルの周りに椅子が並べられているのではなく、何人も座れる横長のテーブルに横長の椅子が置かれているので、赤の他人の隣に座ることもしょっちゅうです。
バイエルン州のビアガーデンは、昔から大切な社交の場だったようです。
どこかの会社の管理職のお偉いさんであろうが、博士号を持っている学者であろうが、ビアガーデンでは誰も気にしません。
ドイツでは、初対面の人に対しては日本語の「あなた」にあたる「Sie」を使うのが普通ですが、ビアガーデンでは初対面であっても、すぐに「きみ」という意味の「Du」を使って打ち解けてしまいます。
また同席者とビールジョッキを持ち上げて、乾杯することもマナーの1つです。この時は、必ず相手の目を見る決まりになっています。でないと、今後7年間あなたは・・・(このジンクスは有名なのでご自分で調べてみてください笑)
しかも、同席者とたった1回だけしか「乾杯」していないと、あまり社交的ではない人だというレッテルを貼られてしまいますので、機会を見て、できる限り何度も同席者と乾杯しましょう。
如何でしたでしょうか。ドイツのビアガーデンは、日本のビアガーデンとは、随分勝手が違っているかもしれません。
機会があれば、ぜひ本場のビアガーデンも体験してみてくださいね!
参考ウェブサイト
大阪育ちの日本人。ベルリン自由大学卒業。現在ドイツ・コブレンツ在住。趣味は山登り、テニス、アスリート飯作り。担当する新シリーズ「住んでみてわかったドイツ」では、ドイツ居住歴16年の経験を生かして、現地からの生情報をお伝えしたいと思います。皆様からのリクエストや感想もお待ちしてます!
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