ドイツ クリスマスマーケットレポート 第2弾 ≪シュトゥットガルト・メルツ≫
目次
ドイツのクリスマスマーケット特集、第2弾はシュトゥットガルトとメルツです。
シュトゥットガルトからは「塩山平八郎」さん
コブレンツ近郊の町メルツからは「JOJO」さんがレポートをしてくれました!
シュトゥットガルトのクリスマスマーケット
レポート&写真提供 by塩山平八郎
ドイツ三大クリスマスマーケットの1つとされるシュトゥットガルトのクリスマスマーケットをレポートしてくれるのは、またまた「塩山平八郎」さんです!
南ドイツに位置するバーデン=ヴュルテンベルク州の州都であるシュトゥットガルト。この都市のクリスマスマーケットは今年は11月23日(水)から12月23日(金)まで開催されています。昨年、一昨年と続けて新型コロナウイルスの影響で中止を余儀なくされたので、開催は実に3年振りとなります。
シュトゥットガルトのクリスマスマーケット(以下、当市と表記する)の規模は大きく、出店されるお店の数は全て合わせて200以上にも上るそうです。
その規模のため開催される場所もいくつかに分かれていて、大まかに言うとシュロス広場、シラー広場、マルクト広場、カールス広場とそれらを繋ぐ道です。
また同時にシラー広場では小さなアンティーク市も開催されているので当市を訪れたらついでに覗いてみるのも楽しいかもしれません。
当市の名物は何かと言われると色々思い浮かんで悩ましいですが、強いて言うならばそれぞれの屋台が工夫を凝らせて個性的に飾った煌びやかな屋根のデコレーションでしょう。
ドイツの森に住む動物やくるみ割り人形が飾られていたり、ヘンゼルとグレーテルのお菓子のお家が飾られていたり、はたまた歌うトナカイが飾られていたりと、クリスマスマーケットの雰囲気を更に楽しく明るいものにしてくれています。
当市の伝統的なモニュメントといえば、シュロス広場の大きなクリスマスツリーの下に飾られたクリッペと呼ばれるキリスト生誕の様子を再現した木製の置物でしょう。
電飾の煌びやかさとはまた違った、素朴で温かみのある雰囲気を感じることができます。
個人的なオススメといえば、カールス広場で開催されているフィンランドのクリスマス村です。
今年は平年と比べるとやや規模が縮小したように感じますが、そこでは焚き火で暖を取ったり焚き火で燻されるスモークサーモンを眺めたり食べたり、Glögiと呼ばれるベリーのグリューワインを飲んだりと、ドイツの中でも北欧に思いを馳せ異国情緒を感じるというなかなか無い体験を出来ます。
当市に限らず、ドイツのクリスマスマーケットは基本的に屋外で開催されています。ドイツの寒くて暗い冬の時期に屋外を歩いて回っていたら身体が冷えてお腹も空いてくることでしょう。
そんな時に是非食べて頂きたいのはアルザス地方の名物であるFlammkuchen(フラムクーヘン)。 フラムクーヘンとはクリーミーなソースと玉ねぎ、ベーコンが載ったピザのような食べ物です。その場で焼かれた熱々のフラムクーヘンを頬張ると、身体の内側からじんわり温まってきます。もちろんそれに合わせてグリューワイン🍷を飲むのもオススメです!
参考サイト
-Stuttgarter Weihnachtsmarkt
(https://www.stuttgarter-weihnachtsmarkt.de/de/home/ 2022年12月11日 12時46分)
-Finnvillade
(https://finnvillage.de/weihnachtsmaerkte/stuttgart/ 2022年12月11日 12時48分)
メルツのクリスマスマーケット
レポート&写真提供 by JOJO
コブレンツ近郊の小さな村「Mörz」から魅力たっぷりの可愛らしいクリスマスマーケットのレポートをお届けしてくれるのは、アカデミーのブロガーでもある「JOJO」さんです。
煌びやかなだけがドイツのクリスマスマーケットではないのです!
ドイツの都会のクリスマスマーケットはだいたい11月半ばから12月のクリスマスまでの一か月の期間を通して開催され、多くの訪問客が訪れます。
都会のクリスマスは商業的な特徴がある一方で、ドイツでは小さな村でも質の高いクリスマスマーケットを提供する村が沢山あります。
しかし小さな村のクリスマスマーケットは、スペースや手伝える住民のキャパシティが限られているため、アドベントの数日間のみといった期間限定で開催されます。都会の商業的なクリスマスマーケットとは異なり、その土地の特徴を活かしたアットホームな雰囲気が魅力です。
私は今年、自分が住むラインラント・プファルツ州のコブレンツの街から車で20分程のMörzという小さな村のクリスマスマーケットに行ってきました。
Mörzのクリスマスマーケットは毎年第二アドベントの土日の二日間のみの限定的な開催で、人口わずか200人の村がなんと5000~7000人もの多くの訪問客で賑わいます。
ドイツのクリスマスマーケットの楽しみと言えば、様々なスタンド(屋台)を巡ることでしょう。
アットホームなMörzの村のクリスマスマーケットでは、出店者に対して「必ず自家製でクリスマスらしい手工業の製品を出すこと」というルールがあります。
スタンドを巡ると、ホームメイドのジャムや蜂蜜、自作の絵を描いたキャンドルホルダー、自作のクリスマスカード、自家製の卵入りリキュール等々、市販では絶対に買えないものが必ず見つかります。
そしてMörzは、アーティストの村として地元では有名です。村には、昔ながらの大きな中庭が残る築100年以上の古い農家が多く残されており、こういった古農家を改築して、現在はアーティストがアトリエを構えています。
アーティストの村としても知られるMörzのクリスマスマーケットでは、アーティストが自分の家の中庭を開放して、グリューワインを飲むスペースを訪問客に提供したり、また陶芸家が自身の作業場を開放して、子供たちが無料で自由に陶芸体験をすることもできるんです。
ドイツのクリスマスマーケットは、大人が友人たちとグリューワインを飲んで楽しむだけでなく、子供も満喫できるように子供向けのアトラクションが必ず提供されています。Mörzのクリスマスマーケットを訪問する子供たちの一番の楽しみは、村のお母さん達が焼く美味しいワッフルをほおばることと、そして100年以上の歴史を持つノスタルジックな蒸気式メリーゴーラウンドに乗ることです。
また、子供たちにとっての楽しみと言えば、グリム童話のお話「ホレおばさん」と同じ名前のFrau Holleが一時間おきに登場して、童話の読み聞かせに誘ってくれること。
Frau Holleの童話の読み聞かせは村の古い小さなワインセラーで行われます。こちらも子供たちにとって忘れられない朗読会となります。
Mörzのクリスマスマーケットの名物は、Reibekuchen(ジャガイモのパンケーキ)。
村の周辺はジャガイモ畑が広がっているため、ジャガイモそのものが美味しく、あつあつの出来立てを頂くのは最高です。
グリューワインといえば、赤ワインをベースにしているものが有名ですが、ドイツ白ワインの産地ではグリューワインは地元の白ワインで作られます。
モーゼル地方に近いMörzでも、グリューワインは白ワインが定番です。
またこの村には1770年ごろに作られたパン屋があり、現在はクリスマスマーケットなどの特別なイベントに限って、年に数回だけ、村人によって木の焼き窯に火がつけられ、昔ながらの製法でパンが焼かれます。
年に数回しかオープンしないMörzのパン屋の伝説の黒パンを求めて、その焼き時間に合わせて長蛇の列ができるのも、この村のクリスマスマーケットの風物詩です。
以上、都会の商業的なクリスマスマーケットとは異なるMörzからのレポートでした!
参考サイト
-メルツ クリスマスマーケット:Weihnachtsmarkt (mm-moerz.de)
次回第3弾は、ボン、ジークブルク、デュッセルドルフです。お楽しみに!
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