白い肌と高い鼻―日本の美の理想像―

美の理想像は国によって様々ですが、日本ではどのようなものが美しいとされるのでしょうか?日本は、自身の外見を非常に重要視する国です。多くの日本人女性にとって、化粧をしないで外出することは考えられないことであり、自らの理想に近づくためにあらゆる手が尽くされているのです。

高い鼻と二重瞼

 

多くの日本人は、自分たちにはない、例えば、高い鼻筋、二重瞼などといった典型的な西洋の顔の特長に憧れを持っています。二重瞼を手に入れるための美容整形手術は、日本では比較的よく行われるものです。現在はパンデミックの影響で、在宅勤務であること、日常的にマスクをつけていることから、術後の顔の腫れを隠すことが容易になり、日本では美容整形手術の数が増加しました

手術を受ける経済的余裕がない人や、手術を受けたくない人のために、短時間で二重瞼を作ることができる「アイプチ」というメイク用品があります。他にも、鼻を高く見せるための商品も売っています。

白い肌が美しい

 

日本では、白い肌も同様に美しいとされています。これは、飛鳥時代に上流階級の間で、特殊な白粉で真っ白な肌に化粧することが流行していたことが由来しています。今日でも、芸者がこのような化粧を施しています。そのため、日本の女性は、日に焼けないように細心の注意を払っており、夏は肌を守るためアームカバーを着けて、日傘や、日よけの帽子を使います。

ドイツでは、白い肌はどちらかというと病気に見られがちで、多くのドイツ人は休暇で日差しが強い国へ旅行したり、日焼けサロンへ行ったりして「より健康的な」肌色を手に入れようとしています。しかし、日焼けサロンの利用で皮膚がんのリスクが高まり、また自然環境の紫外線もDNAにダメージを与えるため、日焼けした肌の方が健康的だというのは誤解です。

日本人の皮膚がんリスクは、もしかしたらこの美の理想像のおかげで、意識のあるなしにかかわらず、低く抑えられているのかもしれません。

背の高い女性は魅力的でない?

 

日本の大多数の女性にとっては、パートナーが自分より背が高いことが重要となります。男性にとっても、小柄な女性の方がかわいいと思われ好まれます。そのため、日本の衣服は小柄な女性向けのものが多く、背の高い女性は衣服を買うのも簡単ではありません。私は身長が175cmありますが、しばしばぴったりの靴やズボンを探すのに苦労します。

しかしながら、背の高い外国人女性は、日本人男性に人気があり、さらにすらりとしていたらモデルと思われることがあるようです。一方で、背の高い日本人女性はその高身長が故目立つため、いじめの被害に遭いやすいようです。このため、日本のインターネットフォーラムでは高身長の女性からの悩み相談を求める投稿を多く目にします。

皆さんは日本人の美の理想像について、どう思いますか?日本の女性は外見を気にしすぎだと思いますか?


ドイツ語版

記事のドイツ語版はこちらになります。

Schönheitsideale in Japan

 

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