ドイツの優秀な調理器具
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Made in Germanyといえば車、文房具、掃除道具やカメラに髭剃り。ドイツ製品のイメージは世界一という統計結果もあるほど、そのブランド力は抜群で高品質です。さて、今日は調理器具のお話です。ドイツ料理は、ご近所のフランスやイタリアの料理に比べると評判はイマイチで、地味な印象がありますよね。でも料理の評判とは裏腹に、ドイツ製の調理器具は実に優秀なものが多いのです。
ものづくり大国・ドイツが誇る調理器具メーカー
日本でも有名なドイツの調理器具メーカーをご紹介します。
ツヴィリング J. A. ヘンケルス
ドイツ、ゾーリンゲンを拠点とする世界的な刃物・台所用品メーカーであるツヴィリングJ. A.ヘンケルス(J. A. は、創始者であるヨハン・ペーターのイニシアル)は、1731年に誕生しました。
日本法人は1971年に設立され、2004年には、刃物の町で有名な岐阜県関市に日本工場を構え、日本産ツヴィリングの包丁を生産しています。日本では、1960年に行われた大阪世界万博のドイツ館で、ヘンケルスが最初に紹介されており、キッチンバサミは愛され続けるロングセラー商品となっています。ちなみに、ヘンケルスとツヴィリング、しばしば日本では混同されていますが、どちらもツヴィリング J.A. ヘンケルス発の代表的なブランドです。ツヴィリングは高級志向、ヘンケルスはリーズナブル且つカジュアルなラインとなっています。
WMF(ヴェーエムエフ)
2019年に「ドイツにおけるNo.1キッチンブランド」にも選ばれているWMF (Würtenburgische Metallfabrikの略)は、1853年に設立されたキッチン&テーブルウェアブランドです。圧力鍋やカトラリーが有名で、業務用コーヒーマシンにおいては世界最大手を誇っています。かつての造形芸術学校であるバウハウスからの影響も大きく、機能性を重視したドイツ的なデザインは世界中で愛され、飽くことなき素材への追求は、Made in Germanyの真髄を表しているかのよう。
―Fissler (フィスラー)
圧力鍋といえばFisslerも忘れてはいけないドイツの高級調理器具メーカーです。スプリング式の圧力鍋の特許も取得しており、画期的な商品開発を続けています。ちなみに高級調理器具と銘打つだけあって、お値段の方もかなり高額。日本で販売されているフィスラーの圧力鍋はおよそ4~5万円以上にもなりますが、アフターサービスもそのぶん手厚く、製品によっては15年保証のものもあるようです。1845年に誕生したフィスラー、今日では世界70ヵ国以上で販売されており、信頼と実績はお墨付きです!
ドイツ製の調理器具ブランドは他にも、Silit(シリット)や、Rösler (レズレー)など多数ありますが、キッチン関連に関しては、システムキッチンの優秀なメーカーや、マイセンなどの陶磁器の食器など、高品質な製品が多くあります。道具へのこだわりが強いと言われるドイツ、職人の国と呼ばれる由縁も納得です。
参考HP
- ツヴィリングA. ヘンケルスジャパン 株式会社
- ツヴィリングA. ヘンケルス Wikipedia
- ツヴィリング、世界の食を支えるドイツと日本の職人魂 ガストロノミア
- WMF Group Wikipedia
- ブランドの歴史 WMF
- Fissler
これまで【日本人からみると不思議なドイツ事情】、【ものづくりの国ドイツ】を担当してまいりました、HHです。京都生まれ。ドイツ・フライブルク大学卒。留学中に得た経験をもとに、独自のアンテナを張って様々な側面からみたドイツをお伝えしていきたいと思います!皆さまのドイツ文化に関する興味・関心、ブログの感想もぜひ聞かせて下さいね。
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