ドイツのソーセージ!
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ビールと並んでドイツの食文化を代表するソーセージ!ソーセージの屋台は駅、街中、市場など至る所にあり、ドイツ人の食生活の中心にあることは間違いありません。肉屋には、ハム・ソーセージ・サラミなど実に多種多様な加工肉がずらりと並ぶドイツ。ソーセージの種類は実に1500種にも及ぶとか!
バラエティに富んだドイツのソーセージ
1500種にも及ぶドイツのソーセージ。ドイツのソーセージは、地方ごとの特色のあるものが多く、その都市名がそのままソーセージの名称になっています。フランクフルトは日本でもおなじみですよね。製造過程による分類では、加熱ソーセージ(Brühwurst)がおよそ800種、ドライソーセージ(Rohwurst)500種、そして名前からはイメージがわきにくいかもしれませんが、「調理ソーセージ(Kochwurst)」と呼ばれるものがおよそ365種といわれています。
一番ポピュラーな加熱ソーセージというのは、いわゆる煮たり焼いたりするタイプのソーセージで、フランクフルトソーセージ、ミュンヘンの白ソーセージ、テューリンガーソーセージと言った全国的に有名なご当地ソーセージや、ミートローフ型のレバーケーゼなどがこのタイプに当たります。ドライソーセージは、低温で乾燥、熟成、燻製などの調理法で作られた火の通ってないタイプのソーセージでサラミなどがこのソーセージです。そして調理ソーセージは、生肉ではなく調理した内臓や肉を使っており、血のソーセージ(Blutwurst)やレバーのソーセージなどがこれにあたりますが、長期保存はできません。
ソーセージの歴史、日本では明治時代から
日本語では、英語のsausage-“ソーセージ”ということばが採用されていますが、この語源は、salsisium(塩漬けする)というラテン語が語源となっています。ソーセージ自体の歴史は非常に古く、古代ギリシアの叙事詩『オデッセイア』にも兵士たちの携行食として、血詰めのソーセージについての記述があるほど古い食べ物なのです。
さて、ドイツでは14~15世紀以前からソーセージが存在したとのことです。ソーセージが発展した理由には、ドイツの大地は作物が育ちにくく痩せた土地で、雑草しか生えなかったため、放牧で土地利用する選択肢しかありませんでした。しかも、家畜のうち、牛は飼育に5,6年もかかるうえ、チーズや牛乳などのために生かしておくとなると簡単ではなかったため、繁殖数も多く、短期間で成長する豚が選ばれ、冬に備える保存食として塩漬け、いわゆるソーセージを生産したのです。16世紀の大航海時代を経て、香辛料がドイツでも入手できるようになり、ソーセージにも使用されるようになりましたが、それまでは、ただ塩漬けにされただけで、味も悪く、今日思い浮かべられるようなソーセージではなかったようです。
日本で最初にソーセージの製法が本格的に開始されたのは1910年。農商務省食卓技師であった飯田良英がアメリカ・イリノイ州で学んだ技術を日本中の技師に講習会で公開したそうです。
また一方で、同年、横浜ではドイツ人コックであるマーチン・ヘルツによって純ドイツ式のソーセージ・ハム店が開店し、そこへ大木市蔵が弟子入りしソーセージ作りを習得、後に日本ソーセージの父と呼ばれるようになりました。
近年、日本でもドイツ式オクトーバーフェストやクリスマスマーケットの開催もあってか、本格的なドイツ風ソーセージを楽しめる場が増えてきたのは、ドイツファンには嬉しい限りですね!
参考HP
これまで【日本人からみると不思議なドイツ事情】、【ものづくりの国ドイツ】を担当してまいりました、HHです。京都生まれ。ドイツ・フライブルク大学卒。留学中に得た経験をもとに、独自のアンテナを張って様々な側面からみたドイツをお伝えしていきたいと思います!皆さまのドイツ文化に関する興味・関心、ブログの感想もぜひ聞かせて下さいね。
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