コロナパニック―ドイツのマスク事情

新型コロナウィルスの蔓延により、世界中がパニックになっている今日この頃ですが、ドイツでも日に日に感染者が増え、3月20日現在で10,999人の感染者が発表されています。マスク不足、買いだめ、転売など日本と似たような現象が起こっていますが、今日はマスクに関する事情をお伝えします。そもそもドイツではマスクをする習慣がありません。

マスクの習慣はない!オーストリアでは法律で禁止されている

 

コロナパニック以前から、ドイツでマスクをして町を歩くと、かなり訝し気にジロジロみられるほど、マスクはドイツの日常生活では、異質なものと扱われていました。何故かというと、マスクをしているという事は、重篤な感染症と見なされてしまうから、周りの衛生環境が悪いと思っていると見なされる、顔が見えないと不気味-このような説明が一般的にされてきました。
また、欧米社会では、公共の場でのマスクやブルカ(目の部分だけをあけて頭からすっぽり全身をおおう外衣。イスラム教徒の婦人が外出時に着用する)を禁じる覆面禁止法が施行されている国も多く、ドイツの隣国、オーストリアでは2017年に施行され、日本人が着用するような衛生用マスクも医師の判断がある場合のみ許可されているとのことです。

ドイツではこのような厳格な覆面禁止法はないようですが、今日のような新型コロナによる脅威がある中で、マスク不足や転売が問題視されているとの報告もありますが、実際にマスクを着用して外出している人々はほぼ見受けられず、マスクを使用するのは医療関係者などに限るそうです。ドラッグストアなどで一般市民が日常的に着用するマスク自体がもともと販売されていないので当然といえば当然ですね。

日本では見かけないマスク―FFP-マスク

 

さて、ドイツのコロナ関係のニュースでよく見かけるのは、写真のようなタイプのマスクではないでしょうか。このマスクはFFPマスク(filtering face pieceの略)といい、中央部分に排気弁がついており、ウィルスからの感染を防ぐものとして使用されています。日本でも一般的に使用されているような通常のマスクでは、ウィルスからの感染を防ぐことはできず、既に感染した人が感染を広げないためにするタイプのものであるのに対し、こちらは感染者と接する機会があるような医療従事者用のもののようです。

ドイツ国内でも、3月16日から5週間に渡り、ほとんどの州で学校が閉鎖となり、飲食店、映画館や美術館、スポーツ施設などの営業にも規制がかかり、国境も封鎖され始め、バイエルン州でも20日に外出禁止宣言が出されました。
世界規模で不安なニュースも多い日々ですが、一日でも早く、事態が収束することを願うばかりです。

 


 

参考HP

 

 

Comments

(3 Comments)

  • 匿名

    はじめまして。
    ふとしたきっかけで貴社HPを見たものです。

    習慣や文化の違いは怖いですよね。マスクは法律の違いですが。。。

    かれこれ⁇年前になりますが、私もドイツで開かれたとある大会に参加した際、机の上にのることになり、靴を脱いだ途端、周りから注意され、いやな顔をされたことがありました。

    日本では、汚してはいけないから靴を脱ぐのほ当たり前と思っていましたが、ドイツでは失礼に当たるらしいですね。
    捕まるようなことでは無いのですが、まだ良かったですが。。。
    渡航先や相手国を理解しておくのは、ビジネスやマナーとして重要ですよね。

    • Transeuro Academy

      コメントありがとうございます。
      文化的習慣の違いは侮れませんよね。
      良かれと思ってしていた行動が全く正反対な意味合いを持つこともあります。
      机の上に土足―というのは初耳なのでまた調査してみます。
      貴重な情報ありがとうございます。

      ちなみにドイツでも最近ではマスクをする傾向にあるという話です。
      今後も幅広い分野でドイツ文化に関する事を発信していきますのでどうぞご愛読ください!

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