「ダボス会議」の町
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毎年冬頃にニュースなどで「ダボス」という言葉を頻繁に耳にしませんか。今年もアメリカのトランプ大統領やスウェーデンの環境活動家グレタ・トゥーンベリさんの出席で話題となりましたが、毎年1月末頃にスイスのダボスという地で、(ダボス会議とも呼ばれる)世界経済フォーラム(WEF)の年次総会が行われています。
ということで、今回はダボスという場所を少し紹介できたらと思います。
ダボスはどんな場所?
スイス東部のグラウビュンデン州にあるダボスの中心地は、標高1560メートルに位置し、周りは山々に囲まれているのどかな町。チューリッヒから電車で2時間半ほどで辿り着くことができ、アクセスも悪くないです。
そんな山に囲まれた自然豊かなダボス、人口が12,600人(2015年1月1日時点)であるのに対し、ホテルやペンションは59軒(2014年1月1日時点)もあります。それだけ観光が魅力的な場所であるということでしょう。冬はスキーやスノーボード、そり滑りなどを楽しむことができ、夏はハイキングや湖でSUP(スタンドアップパドル)など、高地の気持ちの良い空気を味わいながら体を動かすことができます。少しゆっくりされたい方には、夏も冬も運行している馬車に乗って景色を堪能するという選択肢もオススメです。
会議の町ダボス
風景が美しく、観光に最適な一面以外に、ダボスといえばやはり「会議」のイメージが強いでしょう。世界経済フォーラムが初めて開かれたのは1971年ですが、その第1回目から開催場所は今と同じKongresszentrums Davosです。(ちなみに、当時の世界経済フォーラムはEuropean Management Symposiumという名称でした。)
このKongresszentrum Davosですが、1969年にオープンして以来、その人気故に実は既に3回も拡張工事を行なっています。ダボス会議以外にも、医療系のフォーラムをはじめ様々な会議などが毎月のように行われています。
有名小説の舞台にも
ドイツ人作家トーマス・マンの代表作「魔の山」の舞台も、ここダボスなのです。サナトリウムで話が展開されている同作品ですが、実はトーマス・マンの奥さまがダボスのサナトリウムで治療を受けていたことをきっかけに生まれた作品だそうです。ちなみに、当時奥さまが治療されていたサナトリウム、現在はホテルとして営業しており、「THOMAS MANN SUITE」という名の部屋に泊まることもできます。
さらに、ダボスの高地の空気は、気道や肺のアレルギー性・感染性の病気の治療に良いとされているだけでなく、平地と比べ花粉の量も少なく、花粉が飛散する時期も短いそうです。花粉症に悩まされている方にとっても安心して旅行できる場所なのかもしれません。私は(まだ)花粉症持ちではないですが、ダボスを訪れた際には美味しい空気と景色を堪能し、心身ともにリフレッシュできた良い思い出があります。
いかがでしたでしょうか。今まで「ダボス会議」と聞いて、どのような場所で開催されているかイメージが湧かなかったという方も、少し興味を持っていただけたのであれば嬉しいです。
Uf widerluege!
(それでは、また。)
Chuchichäschtli
参考ホームページ
- Gemeinde Davos: Davos in Zahlen
- Gemeinde Davos: Tourismus
- SBB: Verbindung
- Davos Klosters Tourismus: Kutschenfahrten
- “The World Economic Forum A Partner in Shaping History The First 40 Years 1971-2010”
- Davos Congress: Kongressstadt Davos
- Davos Congress: Kongresskalender
- 新潮社 トーマス・マン、高橋義孝/訳「魔の山〔上〕」
- Davos Klosters Tourismus: Thomas Mann& der Zauberberg
- Waldhotel Davos: Zimmer
- Davos Klosters Tourismus: Heilklima& Prävention
Chuchichäschtliです。スイス・チューリッヒ州生まれ。アルプス山脈を眺められる場所で、のんびり育ちました。母国語はドイツ語と日本語。好きな食べ物はスイスチーズと梅干し。こちらのブログでは主にスイスネタを担当することになりました。自分自身の経験を交えながら、皆様に親しみを持ってもらえるような記事を書いていけたらと思っています。
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