五月病-連休明けの苦しみ
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ドイツで五月病(Maikrankheit)といえば、人間の病(やまい)ではなく、ミツバチが5月に水分不足で便秘になる症状を意味しますが、日本の五月病は、人間に降りかかる病です。
ゴールデンウィークが引き金
五月病はゴールデンウィーク明けに現れる病状です。
ゴールデンウィークとは、4月の終わりから5月の頭にかけて祝日が多数存在している週です。
この期間に、祝日と祝日の間の平日に上手く有給休暇を入れていけば、、有給休暇をほんの数日消費するだけで、一週間以上、通しで休暇を取ることができます。今年はゴールデンウィーク中に天皇退位の儀式があるので、特例の新しい祝日が導入され、特に長いゴールデンウィークになります。
ところで、日本では、祝日に関するおもしろい法律があります。祝日が日曜日と重なった場合には、自動的にその翌日の月曜日が休日になるのです。ドイツでもこのような法律があればいいですね。
日本人は有給休暇を半分しか消化しない
日本人にとっては、一週間通しで休みを取ること自体、すでに特別なことです。
会社員の有給休暇の日数はあまり多く与えられていませんし、多くの日本人は一度に全ての有給休暇を取得することはしません。
有給休暇は平均して年間18日ほどありますが、実際には、その約半数の日数しか消化されません。
ドイツでは、労働者は、平均して年間29日の有給休暇を有しており、そしてその全てを消化しています。
日本の多くの会社は、従業員が長い休暇を一度に取ることをあまり歓迎していません。そして、日本人は、自分が休暇を取ることで同僚に迷惑をかけてしまうことに罪悪感を覚えるのです。
ドイツのように最低でも12日間の連続有給休暇を取得することを保障する法律は存在しません。
ちなみに、トランスユーロでは幸いこのような日本的慣習はあまりないので、比較的楽に長い休暇をとることができます。
ゴールデンウィーク明けは、日常生活に戻るのが大変
前回の記事でもお伝えしたように、多くの日本人にとっては、大学生活や新社会人生活を始める場合、4月が新たな節目となります。生活環境、新しい住居、新しい仕事仲間などの変化は、全てストレスを引き起こす要因となり得るのです。5月は、大きな変化の後に一休みできる初めての時間なので、ストレスから逃れて、改めてゆっくり考える時間ができます。
最初に期待していたほど、大学生活は良いものではないのかもしれない・・・、新しい仕事が、最初に思い描いていたようには、うまくいかない・・・といった思いが、胸の内に湧き上がってきます。
こうなると、ゴールデンウィークが明けて再び日常生活に戻るのが一層困難になってしまいます。倦怠感、睡眠障害、食欲減退、もしくはそのほかの身体的不調を引き起こす可能性があります。
積極的にストレス解消に励んだり、新しい仕事における自分の役割をより良く自覚することが、多くの場合に助けになります。しかし下手をすると、五月病は鬱病へと悪化してしまうこともあります。
あなたは、このような5月病の症状をご存知でしたか?あなたなら、長期休暇明けのモチベーション喪失にはどのように対処していますか?そして、ドイツにも祝日が日曜日と重なった場合の振替休日という制度を導入した方が良いと思いますか?
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