ドイツの誕生日事情
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ドイツ!正式名称ドイツ連邦共和国!日本から遠く離れること9,043キロメートル。飛行機で直行便なら約12時間。これだけ離れていたら日本との文化的な違いも大きいはずですよね。日本人としてドイツという国に触れあう中でのカルチャーショックはどのようなものがあるでしょう。日本人からみた不思議なドイツ事情と題して、ドイツ文化の紹介をしていきます!
さて、ドイツでの誕生日に関する習慣をご存じですか。そんなのどこの国でも大きな違いはないのでは?そうですね。誕生日には家族や友達からプレゼントをもらい、ごちそうとケーキでお祝いをしてもらう…?基本的には同じですが、ドイツの誕生日は少し様相が違います。
誕生日はこどもだけのものではない
そもそも日本では誕生日パーティーというと、こどものためのものという感覚が強い印象です。そして、日本で誕生日のお祝いといえばプライベートなお祝いで、家族やごく親しい仲間内で祝うイメージですが、ドイツでは、幼少時代だけではなく、大人になってからも盛大に祝いますし、家族のみならず、知人友人同僚に加えて、面識はないけれど、共通の知り合いを通して存在を知っているというレベルの知人でも、誕生日パーティーへの招待を受けることがあるほど、オープンな祝いの席なのです。(まったくの他人でも偶然誘われることまであります)
誕生日パーティーのホストは誕生日を迎える本人?
でも日本との大きな違いはなんといっても、誕生日を迎えた本人がホストとなって、友人知人、仕事仲間などをもてなさなければいけないことでしょう。そして、この誕生日という行事は、日本人が思うよりもずっと重要で意味のあるものなのです。誕生日は、当人が周りの人間への感謝の意をあらわし、回りに振る舞うという習慣があります。職場に手作りケーキやクッキーを持って行き、同僚にプレゼントしている場面は、ドイツではよくみかける光景です。
節目のお祝い、カウントダウン
誕生日パーティーは、誕生日の当人が自宅で飲み物、食べ物を用意して、仲間と過ごすのが主流ですが、ここでもドイツ独特の誕生日の祝い方がみられます。たとえば、Reinfeiern(in den Geburtstag reinfeiern 英語でいうならばparty in?) といって、誕生日の前夜から仲間で集まり、日をまたぐ際に、カウントダウンで誕生日を迎え、スパークリングワインで乾杯をする習慣があります。これはドイツ独自の祝い方で、近隣諸国のフランスやオランダにはない習慣だそうです。
また、Geburtstagsrundeといって、30歳からは10年ごとの節目の年に、盛大にお祝いします。これは日本の還暦以降の長寿の祝いを思い出させますね。
そしてタブーもあります。誕生日の祝いの言葉を誕生日前にいうと不幸になる、早死にするなどという言い伝えがあり、ドイツでは忌み嫌われます。日本では、前祝いという言葉もありますし、真逆の考え方ですね。日本では祝い事に関しては、遅れて行う方がネガティブなイメージが強そうです。
ドイツ社会の生活の中で、誕生日というのはお互いの関係性を確認し、よき時間を共有する場であり、重要な社交の機会といえそうです。大人になっても、誕生日に大好きな仲間と楽しい時間を共有できる文化は素敵だと思いませんか?
これまで【日本人からみると不思議なドイツ事情】、【ものづくりの国ドイツ】を担当してまいりました、HHです。京都生まれ。ドイツ・フライブルク大学卒。留学中に得た経験をもとに、独自のアンテナを張って様々な側面からみたドイツをお伝えしていきたいと思います!皆さまのドイツ文化に関する興味・関心、ブログの感想もぜひ聞かせて下さいね。
Comments
(1 Comment)
[…] 以前、本ブログでもお伝えしましたが(ドイツの誕生日事情)、ドイツでは誕生日を迎える前に誕生日祝いを言うことをかなり忌み嫌います。もし前祝されると、早死にする、不幸になるといわれていますが、起源は不明ですが、背景には、当日までに何が起こるかわからないからという考えもあるそうです。フランスやオランダ、オーストリアなどの近隣諸国にはないドイツ特有の迷信です。 […]
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