アルプスの少女ハイジも愛したラクレット

 

スイス人として日本で生活しているとあの人気アニメ「アルプスの少女ハイジ」を話題にされることが非常に多く、中でもアルムおんじが暖炉でチーズを溶かしてハイジに「ラクレット」(Raclette)を振る舞うシーンには大半の方が衝撃を受けたと度々お聞きします。その影響もあって、「私もラクレットを食べてみたい」と思っただけでなく、わざわざスイスを訪れてその目標を達成された人までいるそうです。

とはいえ、近頃は日本国内でラクレットを提供するお店が増えていることもあって、遠く離れた現地に足を運ばなくてもハイジと同じ体験ができるようになっています。

しかし、「ラクレット」の名前が付いているからといってそれが必ずしも本場スイスのラクレットと同じ料理であるとは限りません

というのも、私自身も日本で何度かラクレットをいただいたことがありますが、アレンジレシピなどオリジナルとは少し違うものが出てきたケースが多かったので、少し残念な気持ちになったのが正直なところです。

また、ラクレットは誰でも容易に作れるチーズ料理と思われがちですが、食材、調理法、食べ方などが形式化された独自の食文化が存在するため、それらをある程度遵守しないとラクレットではなく、ただの焼きチーズになってしまいます。

そこで、スイス人としては日本の皆様にせめて正統派を知った上でアレンジバージョンを楽しんでいただきたいと強く思っておりますので、今回はアルプスの少女ハイジも愛したラクレットについて色々とお話しさせていただきます。

  ⇒続き

ウィーン住居事情

 

こんにちは、4月から『オーストリア留学日記』を担当して参りましたmona_tです。

最終回の今回は『ウィーン住居事情』と題し、私自身のウィーンでの家探し体験から、家選びの基準、そして日本とはやっぱりちょっと違う、オーストリアならではの家あるあるまで、盛りだくさんでお届けします。

⇒続き

ドイツの介護事情

 

日本とドイツ、どちらも少子高齢化が進んでいる社会です。

ドイツの出産率はわずか1.58人で、日本より若干多いくらいですが、ドイツも、仕事と子育てを両立できる環境整備が遅れているとされています。

少子化が進む一方で、寿命は伸びている。日本と同じような少子高齢化社会のドイツの「介護事情」についてお伝えします。

⇒続き

スイスドイツ語講座その11:体の部位

 

皆様は外国語を学ぶ際に体の部位を覚えることをどれほど重視しますか?

これは私の勝手な推測ですが、外国語をしっかり学習するにあたっては体のパーツも避けられない一方、観光目的などのために簡単な会話のみを身に付ける時は意外と不要に感じている人も少なくはないのではないでしょうか?

確かに、旅行では「〇〇はどこですか?」などのお決まりフレーズを集中的に習得しておけば、大したトラブルに遭うことはありません。

しかし、思いも寄らない事態でいきなり救急車を呼んだり、病院を訪れたりすることになったのに、「頭を打ちました」も言えないと何かと困ります。

また、異常がなくても、「顔色がよくない」といった体の部位が含まれる簡単な日常会話も成立しませんし、衛生用品の購入に際してどの商品がどの部位のためのものかの区別すら付きません。

したがって、今回のスイスドイツ語講座では案外甘く見られているけど、知っておくと様々な場面で非常に役に立つ体の部位の表現についてのお話をします。

 

⇒続き

ドイツのバッチェラーパーティー Junggesellenabschied

 

ドイツの街中を歩いていると、たまに見かける風変りなグループがいます。

同性同士が集まり、お揃いのTシャツやコスチューム、着ぐるみなどを着た4,5人から10人ほどの団体がお祭り騒ぎをしていますが、時期はハロウィンでもカーニヴァルの時期でもないし…。

おそらくこのようなグループはJugendgesellenabschied、いわゆるバッチェラーパーティーをしているグループと考えてよいでしょう。

 

⇒続き

チューリッヒの春祭り

 

日本の冬は乾燥していて、晴れる日が比較的多いのに対して、スイスでは曇りや雨の日が多いです。そんな少し憂鬱な冬が終わり、ますます晴れ天候が増えてきて、さまざまなお花が咲き綻びる春になりました。

今回は、そんなチューリッヒの春を語る上で欠かせないチューリッヒ独自のお祭りを紹介したいと思います。

⇒続き

新ブログシリーズ「スイス留学 旅行日記」配信決定!

いつもトランスユーロアカデミーのブログ記事をご愛読いただき、誠にありがとうございます。

 

 

このたび、新シリーズ「スイス留学 旅行日記」の配信が決定いたしました。

ライターは、現在スイスのチューリッヒに留学中のZCさんです!

 

第1弾は2023年6月29日公開予定です。

その後は不定期掲載となりますが、旅行日記として、現地に滞在しているZCさんならではの臨場感溢れるリアルなレポートをお届けしますので、どうぞお楽しみに!

 

今後も、ドイツ語圏に関する魅力的な情報を発信できるようブログチーム一同力を合わせて、ドイツ語好きの方々をワクワクさせる楽しいブログ作りを目指していきたいと思います。

皆さま、今後もトランスユーロアカデミーブログに対して引き続き変わらぬご愛顧をいただきますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。

オーストリアと君主制

Schmankerlさんのブログシリーズ『ちょっと気になるオーストリア』ですが、Schmankerlさんには今後はドイツ語で執筆していただくことなり、今回はその第1号のオリジナルドイツ語版を当アカデミーにて日本語に翻訳した翻訳文を掲載しております。あらかじめご了承くださいませ。なお、Schmankerlさんのオリジナルドイツ語版はこちらよりご覧いただけます

 

オーストリアは、皇帝がいなくなってから既に100年以上も経っていますが、今でも何らかの形で君主制時代の華やかさや絢爛さを残しています。特に、歴史的に帝室と深い関わりを持つウィーンのような都市では、君主制時代の霊のようなものを如実に感じることができます。

⇒続き

ドイツのビアガーデン

 

ドイツも初夏を迎え、日差しの強い日が増えてきました。

暑い日にドイツ人がやりたいことと言えば、「バーベキューをする」「湖や海、川に遊びに行く」、そして何と言っても「ビアガーデンに行く」ことではないでしょうか。

今回はドイツのビアガーデン事情について、お伝えします。

⇒続き

スイス連邦の標語の起源となった人物ヴィンケルリート

 

かなり前になりますが、過去にスイス建国の英雄ヴィルヘルム・テル(Wilhelm Tell)をご紹介したことを覚えていますでしょうか?

その際にご説明したように、テルはスイスと言う国を設立した人物ではなく、ハプスブルク家からの独立を決意したアイトゲノッセンシャフト結成のきっかけを作ったとされている人です。

つまり、テルはスイスの建国に直接関与していませんし、そもそもスイスは長い時を経て数多くの人の犠牲と努力によって誕生したので、スイス史におけるキーパーソンのひとりに過ぎません。

そして、そのキーパーソンの中にはテル以上にハプスブルク家からの独立に貢献し、その存在なくしてはスイスの建国はありえなかったとされる人物がいます。

日本でその名前を耳にすることはまずありませんが、スイス人にとっては国民的英雄であるため、今回はそんなスイスを知る上で欠かせない存在とも言えるアルノルト・フォン・ヴィンケルリート(Arnold von Winkelried)をご紹介させていただきます。

⇒続き