アカデミー講師の加藤が、ドイツ語オンラインスクールVollmondさんのポッドキャストに再び登場!

 

ドイツ語オンラインスクールで大人気のVollmondのKomachiさんのポッドキャスト「ココロ踊るドイツ語講座」に、トランスユーロの会長でアカデミーの講師を務める加藤が再びお邪魔いたします!

そして、近日収録予定のポッドキャストでは、komachiさんと加藤の二人に聞いてみたい質問を募集中/です。

 

ご質問は、下記トランスユーロアカデミーのXのコメントか、アカデミーの問い合わせフォームへ直接お寄せください!

>>【質問大募集中!】ポッドキャスト「ココロ踊るドイツ語講座」:ゲスト加藤

 

皆様のご質問をお待ちしております!

厳格化されるドイツの国境管理 EU内の移動の自由に新たな課題

 

ドイツ政府は2024年9月16日、フランスを含む隣接国との国境管理を大幅に強化しました。

この決定は、増加する不法移民の流入と国境を越えた犯罪への対策を主な目的としていますが、今回の措置は、ヨーロッパ全体の移民政策と安全保障に大きな影響を与える可能性があり、EU加盟国間で活発な議論を呼んでいます。

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スイスドイツ語講座その15:ドイツで使用しないスイスだけの動詞

 

過去の記事では標準ドイツ語とスイスドイツ語の差異を幾度となくご紹介させていただきましたが、それらは何れも歴史的背景や文化の違いで語源が異なる名詞でしたよね?

「もの」や「名前」は捉え方や発想ひとつで表現や言い回しが変わってくることから、言語間でこういった差異が生じるのも無理はありません。

しかし、決まった動作を表す動詞や特定の状態を指す形容詞に関しては認識のズレが発生しにくいので、言葉にも違いは出ないと考えるのが自然です。

それはドイツとオーストリアのドイツ語に当てはまるものの、スイスドイツ語はやはりそこまで単純ではありません。

この点についてはスイス人である私自身も首を傾げることが多いのですが、動詞においてもなんと標準ドイツ語とスイスドイツ語にかなりの差が存在し、中には同じドイツ語でありながらもドイツ人がそれを理解できないケースまであります。

したがって、今回はドイツでは使用しないスイスだけの動詞についてのお話をさせていただきます。

 

 ドイツとスイスで語尾だけが異なる動詞

 

まず、ドイツとスイスで違う動詞について最初に言及しておきたいのは語幹が同一で語尾だけ異なるパターンです。

代表的なものを挙げますと「駐車する」がそれに当たります。

「駐車する」は標準ドイツ語で「パーケン」(parken)と言う一方、スイスドイツ語では「パーキーエレン」(parkieren)と表現するのです。

ローマ字表記を確認すると分かりやすいと思いますが、どちらも語幹の「park-」が同じで、語尾だけが「-en」(エン)から「-ieren」(イーレン)に変化しています。

標準ドイツ語では「machen」(=する)「schlafen」(=寝る)のように大半の動詞に「-en」が定番の語尾として付き、「spazieren」(=散歩する)または「diskutieren」(=議論する)などで「-ieren」もまた頻繁に登場する語尾のひとつです。

したがって、「-ieren」は決してスイスドイツ語特有の語尾ではありません。

また、発音には多少の違いがあるものの、今ご紹介した全ての動詞は標準ドイツ語とスイスドイツ語で完全に一致していて、語幹・語尾ともに差異が一切ないのです。

つまり、他では誤差ひとつないのに、「駐車する」の動詞となると何故か語尾が変わるという事態が起きています。

しかも、これは「駐車する」に限ったことではなく、「バーベキューする」においても同様な現象が見受けられます。

標準ドイツ語には「バーベキュー」を動詞化した「グリレン」(grillen)という言葉が存在し、そのスイスドイツ語バージョンが「グリリーレン」(grillieren)なのです。

ここでも「-en」から「-ieren」への変化が確認できるのですが、どうしてそうなったのかについてははっきり言って不明です。

また、このレベルの差なら相手にもちゃんと伝わるので結局どちらでもいいのではと考えてしまう人が出てきておかしくありません。

しかし、この問題に関してはドイツのみならず、スイスもかなり敏感で、学校の授業でそれぞれの国の正しい表現を使用しないと先生に訂正されるほどです。

同様に、ドイツ人に対して「パーキーエレン」や「グリリーレン」と言ったら、相手はすぐに違和感を抱いて、「それ間違っているよ」との指摘を受けますので、注意する必要があります。

 

 

 同じ動作に別の単語を当てている動詞

 

続いて、標準ドイツ語とスイスドイツ語とで異なる動詞の種類として忘れてはいけないのが、同じ動作に対してそもそも違う単語を使用しているケースです。

具体的な例を申し上げると「アイロン掛けする」「引っ越す」などがそれに該当します。

前者の「アイロン掛けする」は標準ドイツ語で「ビューゲルン」(bügeln)である一方、スイスドイツ語においては「グレッテン」(glättenという全く別の言葉で表すのが現状です。

もちろん、どちらの表現もアイロンを用いて衣類のしわを取ることを指しますので、意味そのものに差異はございません。

ただし、スイスドイツ語の「グレッテン」は広義に「平滑にする」「ぺったんこにする」といった意味合いも含まれるため、アイロン掛けに限定されていません。

したがって、標準ドイツ語はアイロンの普及に伴って、新しく作った単語であるのに対して、スイスドイツ語の方はもともと似たような意味を持つ言葉を流用したことによってできたと思われます。

また、後者の「引っ越す」については標準ドイツ語で「ウムツィーエン」(umziehen)と言い、スイスドイツ語ではそれと似ても似つかない「ツューゲルン」(zügelnが当てられているのです。

こちらの違いが生じた経緯は分かりませんが、同音異義語であることが原因ではないかと推測されます。

というのも、標準ドイツ語の「ウムツィーエン」は「引っ越す」以外にも「着替える」を意味する動詞であることから、引っ越しすることを表す語としてしっくり来ないと思われたのかもしれません。

しかし、スイスドイツ語の「ツューゲルン」もまた「制御する」というもうひとつの意味を有する同音異義語であるため、理由としては少し不自然です。

したがって、詳細は不明のままですが、同じ動作にそれぞれの言語で言い方が大きく異なる場合もあることに気を付けなくてはなりません。

特に、「引っ越す」に関しては、標準ドイツ語の分離動詞がスイスドイツ語では前綴りのない単純な動詞に変化するので言葉だけでなく、文法上の扱いも変わります。

 

 

 スイスドイツ語にしか存在しない動詞

 

これまではドイツとスイスで微妙に違っていたり、表現が変わったりする動詞を中心にご紹介いたしましたが、そもそもスイスドイツ語にしか存在せず、標準ドイツ語にはない動詞があることにも注目しなくてはなりません。

一般的には標準ドイツ語で新たな言葉が辞書に登録されるとスイスドイツ語にも広がることから、前者が基本形で、後者がその変異体みたいなものと見なす人が多いようです。

しかし、両者はそれぞれ独立した言語で、発展の仕方もまた同じでないため、逆にスイスドイツ語で新しい表現が生まれ、それが後に標準ドイツ語に取り入れられるケースもあります。

そして、中には需要が低い、または使用範囲が限定的であるとの理由からドイツ語圏全域に普及せず、最終的にスイスドイツ語のみに留まるものも出てくるのです。

例えば、投票などで「多数を決める」を意味する「アウスメーレン」(ausmehren)という動詞がそれに該当します。

国・州・地自体で投票が頻繁に行われるスイスでは賛成や反対多数を決めることがほぼ日常になっているが故に、専用の動詞を作ってしまうのも納得ですが、他のドイツ語圏ではそれを使う場面が比較的少ないので標準ドイツ語には導入されませんでした。

また、日が暮れて夜になる様を表す「アインナハテン」(einnachten)と、言ったことに対する責任を取らすことを指す「ベハフテン」(behaften)に関しても同様で、ドイツならびにオーストリアにはない、スイスでしか使われない動詞です。

さらに、ルールを無視したり、責任を放棄したりすることをフランス語で「フートル」(foutre)と言い、スイスドイツ語のみそれをドイツ語化した動詞「フティーレン」(foutieren)を用います。

それ以外にも公共の場で宣伝しながら歩き回ることを「ヴァイベルン」(weibeln)、交差点で右折や左折時に専用車線に入って待つことを「アインシュプーレン」(einspuren)と表現する動詞があり、他のドイツ語圏でも需要はありそうなのですが、それらの使用は何故かスイスに限定されています。

 

 

今回はドイツとスイスの動詞に着目して様々なパターンの違いを挙げさせていただきましたが、想像していたよりも差異があることに気付かされましたよね?

同じ言葉でも部分的に異なったり、言い回しそのものが変わったり、スイスドイツ語にはあるけど標準ドイツ語には存在しないなど、ネイティブなドイツ語スピーカーでさえ驚くほど両言語にはズレがあります。

特にドイツ人がスイスを訪れた際には、それらを耳にするシチュエーションが度々あって、「ドイツ語なのに言葉の意味が分からない!」という経験をすることも少なくありません。

したがって、ドイツ語ができるからと言って安易な気持ちでスイスドイツ語に挑戦してみようとすると、意外と早く壁にぶつかってしまうことから、それなりの覚悟を要します。

逆に、それぞれの違いが興味深くてどこか面白さを感じられると思って取り掛かった方が挫折せずに成長できますので、皆様もそのような気持ちでスイスドイツ語にチャレンジすることをお勧めします。

では

Bis zum nöchschte mal!

Birewegge

 

今回の対訳用語集

日本語 標準ドイツ語 スイスドイツ語
駐車する parken

(パーケン)

parkiere

(パルキエレ)

バーベキューする grillen

(グリレン)

grilliere

(グリリエレ)

アイロン掛けする bügeln

(ビューゲルン)

glätte

(グレッテ)

引っ越す umziehen

(ウムツィーエン)

zügle

(ツュグレ)

多数を決める die Mehrheit bestimmen

(ディー・メアハイト・ベシュティンメン)

uusmehre

(ウースメーレ)

夜になる Nacht werden

(ナハト・ヴェアデン)

iinachte

(イーナフテ)

言ったことに対して責任を取らせる für etwas Gesagtes verantwortlich machen

(フュア・エトヴァス・ゲサークテス・フェアアントヴォアトリッヒ・マッヘン)

behafte

(ベハフテ)

責任を放棄する sich um etwas nicht kümmern

(スィッヒ・ウム・エトヴァス・ニヒト・キュンメルン)

foutiere

(フティエレ)

宣伝しながら歩き回る werbend umhergehen

(ヴェアベント・ウムヘアーゲーエン)

weible

(ヴァイブレ)

右折・左折車線に入って待つ auf die Abbiegefahrspur wechseln

(ファーシュプアー・ヴェクセルン)

iischpuure

(イーシュプーレ)

 

標準ドイツ語と南のドイツ語の微妙な違い

 

こんにちは。

第二回目となる今回は「標準ドイツ語と南のドイツ語の違い」というタイトルでお送りしますが、特に私たちが日本の大学や語学学校で学ぶいわゆる標準ドイツ語と少し異なる南ドイツの表現をテーマにお届けしたいと思います。

なぜこれをテーマにしようと思ったかというと、私が南ドイツへ引っ越してきて初めて見かける単語はもちろん面白いのですが、「あれ?私が今まで習って使ってきた標準ドイツ語と微妙に違うかもしれない…」「もしかして私が間違えて学んでいたのかな?」と感じ、調べてみるとそれは南の方で使われる地域のバリエーションだったということが分かることがたびたびあるからです。

そしてこのような経験から、自分の持っている知識をさらに深めることができる喜びに触れ、言語を学ぶことの奥深さを実感できます

今回は、標準ドイツ語とは微妙に違う南ドイツのドイツ語について具体的に例を挙げ、標準ドイツ語以外のドイツ語に触れることの楽しみを共有することができればと思います。

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ドイツの難民問題

2024年8月にドイツ西部の都市ゾーリンゲンの祭りで3人が刺殺されるというショッキングな事件が発生しました。

主要容疑者が強制送還に直面していた26歳のシリア難民だと明らかになると、現行の難民法をめぐってドイツ国内では議論が激しくなり、難民法をより厳格化することが決定されました。

ドイツ政府は、これまでに犯罪歴があり、「要注意人物」とされていた計28人のアフガニスタン難民をアフガニスタンのカブールに強制送還しました。

ドイツ政府がアフガニスタンからの難民を同国に送還したのは、約3年前にタリバンがアフガニスタンの政権を掌握して以来、初めてのことです。

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世界各地に点在する小スイス

 

日本国内でもそうですが、世界各国を訪れると中華街を始め、別の国の人々が集結している場所があったりしますよね?

代表的なものとしてはアメリカのロサンゼルスにある日本人街「リトルトーキョー」(Little Tokyo)やニューヨークの「リトルイタリー」(Little Italy)などが挙げられますが、アメリカ以外にも同様な町やコミュニティがたくさん存在します。

そして、そのような集団を形成する人達といえばその人口の多さから中国人のイメージが強いものの、世界各地を旅してみると他の国の人や民族によるものも決して少なくありません。

とはいえ、皆様はどこかの国でスイス人が大勢在住する「スイス人街」があるとの情報を耳にしたことはありますか?

現在の情報社会であればそれらしき話題を聞いたことがあるという方がいても不思議ではないものの、噂すらないのが現状です。

しかし、詳しく調べてみるとそれらが全く存在しないわけではないことに気付き、実は世界の意外な所に「小さなスイス」があることが分かります。

したがって、今回はそんな想像もしない世界各地に点在する「小スイス」をご紹介いたします。

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ドイツ式夏休みの過ごし方

 

ドイツの学校が夏休みに入りました。

夏休みの期間は6週間ですが、ドイツの夏休みは、住んでいる州によって、開始時期がずれているんです。

例えば今年、夏休みが一番早かったのは、6月20日から夏休みがスタートしたザクセン州とチューリンゲン州。

私が住んでいるラインラント・プファルツ州はそれより2週間遅れて7月15日から夏休みが始まりました。

夏休みの期間がずれているのは、空港や交通機関の混雑を防ぐためのもので、とてもいい制度ですよね。

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スイス人にしかないアイデンティティ「ハイマトオルト」

 

少し前にパスポートの更新を行ったのですが、スイスが2022年11月に20年ぶりにパスポートを完全リニューアルしたので、新しいパスポートが届いた際に早速中身を確認しました。

今回は表紙と各ページにアルプスをモチーフにした地形が採用され、個人的には以前の各州の名所が描かれていた作りの方が好みだったので、新デザインには少しがっかりしたのが正直な感想です。

また、顔写真と個人情報が記載されているページを眺めていた際に、久しぶりに自身の「ハイマトオルト」を見て、「そういえば自分のハイマトオルトってあそこだったな」と思いながらそんなものをそもそも記載する意味があるのかと疑問に感じました。

その直後、スイス人なら誰しもが私の思考を理解して共感できる人も少なくはない一方、日本人からすればいったい何の話をしているのか全く分からない状況であることに気付きました。

そこで、日本の皆様がこのような内容を知るきっかけが殆どないことから、本ブログの記事にしてみるのも意外と面白いではないのかと考えた次第です。

したがって、今回はスイス人にとって当たり前だけど、日本人にとっては未知の領域でしかない「ハイマトオルト」についてのお話をいたします。

 

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ドイツのオリンピック事情

 

今年はオリンピック開催年。

ドイツのおとなり、フランスはパリで先日開会式が行われ、17日間に渡って競技が開催されています。

今回のオリンピック開催地はパリですが、実はドイツの首都ベルリン、そして北ドイツの主要都市ハンブルクの二つの都市は、今大会の開催地候補として名乗りをあげる方向性でした。

しかし住民投票で否決となったため、立候補を取り下げたという経緯があります。

今回はドイツにおけるオリンピック事情をお届けします。

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自然豊かな中央スイスの町シュタンス

 

これまでにかなり多くの名所をご紹介させていただきましたが、それらは基本的にスイスの主要都市でしたので、都市観光には最適である一方、旅行を楽しむ人の中には自然体験や様々なアクティビティに重点を置く方も少なくありませんので、そのような場所を求める人は過去の記事で採り上げてきた内容にあまり関心がなかったのではないでしょうか?

しかし、スイスはむしろ大自然を堪能できる場所が大半を占めるため、屋外で楽しむそれぞれの興味や趣味に応じた目的地もたくさんあります。

そして、スイスの自然は言うまでもなく壮大で日本では決してお目にかかることができない美しさで溢れています。

そこで、今回は都市観光よりも自然に触れるのが好みだという方にピッタリである田舎のロマンが満載なニトヴァルデン準州(Kanton Nidwalden)州都シュタンス(Stans)をご紹介いたします。

 

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